目次
符〓二九三句
自跋
著者等紹介
橋本直[ハシモトスナオ]
1967年愛媛県生。「豈」同人。現代俳句協会会員。「楓」(邑久光明園)俳句欄選者。神奈川大学高校生俳句大賞予選選者(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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kumoi
1
句とは何かを表現する行為なのだろうか。いや違う。私たちは口ずさむ。詠もうとしたとき、詠もうとしなかったとき、生の流れの中にまさに私の物語が紡がれる。徹底した論理を通じて、生き生きとした言葉が発せられる。静的(static)な空間と動的(dynamic)な時間、記述し尽くすことによって示される私たちの命。2025/04/05
豆ぐみ
1
2020年、左右社刊。「豈」同人の第一句集。特に好きな句は〈貂の眼を得て雪野より起き上がる/雪原を踏む鍵盤を鳴らすごと/「どん底」の画看板ある冬の街/銀塩のフィルムに河童夏痩せの/白鳥ののんのんと吸ふパンのみみ/土台ばかりを兄貴の家と言ふ蝶よ/凍星の端を大魚の跳ね上がる/父または荒星を指す海の民/四国とは背伸びの小象風涼し/雨季蟬は優しく鳴くですとBON氏/星連れて甚平鮫の来てゐたる/夜がきて青が青であることを洗ふ/原子炉をヒョウタンツギと思ひけり〉などなど。2020/08/19