内容説明
意見を言うことへの「抵抗感」をときほぐし、みんなで社会をつくるための5つの講義。
目次
1時間目 私たちが「わがまま」言えない理由(わがまま=自己中?;意見を言うと浮いてしまう?)
2時間目 「わがまま」は社会の処方箋(「わがまま」批判はどこからくるの?;それで、結局意味あるの?)
3時間目 「わがまま」準備運動(どこまで「わがまま」言ってもいいの?;伝え方が悪いと、話を聞く気になりません;「○○派」を超えて言葉を伝えよう)
4時間目 さて、「わがまま」言ってみよう!(社会的「わがまま」のススメ;もっと気軽にできる方法はありませんか?(やっぱり恥ずかしいし)
気が向かないときはやめてみる)
5時間目 「わがまま」を「おせっかい」につなげよう(他人のことでも「わがまま」言っていい)
著者等紹介
富永京子[トミナガキョウコ]
1986年生まれ。立命館大学産業社会学部准教授、シノドス国際社会動向研究所理事。専攻は社会運動論・国際社会学。東京大学大学院人文社会系研究科修士課程・博士課程修了後、日本学術振興会特別研究員(PD)を経て、2015年より現職(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
こーた
233
ぼくらの社会には「わがまま」が足りないんじゃないかと常々おもっている。輪をみださない、だとか、我慢は美徳、とかいって、いままでは何となくうまく乗り切ってこられたけど、ここ数年はおかしなことが多すぎて、何とかしなきゃ、とおもって声を上げると、すぐ周囲から、わがまま言うな!と黙らされたりする。ぼくにも経験がある。みんなのためになるのでは、とおもった提言が、個人的なわがままとみなされる。矮小化。そうじゃないんだ、そもそも、わがまま言って何が悪いんだ。この本はそんなちょー基本的なところから説き起こしていく。⇒2021/06/29
おたま
56
中高生を対象に「社会運動」について、非常に平易な言葉で、中高生が出会うような身近な例から述べられている。だが決して内容の質を落とすようなことはなく、むしろ新しい理論的な背景等も織り込みながら書かれている。この本は、以上のような理由から、これまでいわゆる「社会運動」というものに、多少とも関わってきた人にも非常に示唆に富んだ本になっている。「社会運動」が何故今の社会では「わがまま」と捉えられてしまうのか、いやむしろ世の中に対する不平・不満の「わがまま」を、どうしたら共有していくことができるかを述べている。2021/07/19
ネギっ子gen
44
<国や会社、学校に不平や不満を訴えて、人の意識のあり方や、その場のルールや制度を変えようとする行動、いわゆる「社会運動」と呼ばれる活動を研究>している著者が、デモや政治への違和感から、行動することへの「抵抗感」を、社会学の研究を基に伝授する、中高生に向けた5つの講義。身近な「わがまま」と社会を緩やかにつなげ、意見の異なる人々と共に生きられる社会をつくるための入門書。学校の授業やワークショップで使えるエクササイズや、もっと学びたい人のための「『わがまま』入門ブックリスト」付きと、読みやすく親切な作りです。⇒2021/04/29
タナカ電子出版
38
この本はわがままに生きることを前向きにおすすめしてくる本です。しかし、単に自己中にはなるなと注意も促してきます。この本で興味深かったのは、多様化社会に生きる事を30人のクラスメートで例えるところです。30人のクラスの中で母子家庭が2人 発達障害が2人 LGBTが3人 貧困状態5人 年収1,000万以上が3人 外国籍1人と表現してきます。だからこそ、貴方のわがままは社会問題でもあると促してきます❗一人で悩まないで♥️2019/05/18
香菜子(かなこ・Kanako)
29
みんなの「わがまま」入門 単行本。富永京子先生の著書。自己中、自己チュー、自己中心的、身勝手という悪口や批判は気にしない。自己中、自己チュー、自己中心的、身勝手という悪口や批判をするのはわがままを正しく理解していない人。自己中、自己チュー、自己中心的、身勝手という悪口や批判をおそれずにわがままでいい。学校での人間関係に悩んでいる子たちに読んでほしいわがまま肯定本。 2021/11/28
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