〆切本〈2〉

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  • サイズ B6判/ページ数 386p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784865281774
  • NDC分類 914.6
  • Cコード C0095

内容説明

幻覚を振りはらい、地方に逃亡して、それでも筆を執る作家たち。勇気と慟哭の80編。

目次

1 今に死ぬ、どうしても書けぬ(作家の生活(源氏鶏太)
書簡・明治四十年(二葉亭四迷) ほか)
2 編集者はつらいよ(手紙/はがき・昭和八年/十一年(萩原朔太郎)
虚子さんの文章(滝井孝作) ほか)
3 〆切タイムスリップ(さようなら(團伊玖磨)
「骨の肉」の思い出(河野多惠子) ほか)
4 助けておくれよ、家族(妻と作家は両立するか(神近市子・岡本かの子・今井邦子・宇野千代・中條百合子・美川きよ・平林たい子)
愛猿記(子母澤寛) ほか)
5 〆切幻覚作用(化物(野間宏)
研究室裏の空想(木下杢太郎) ほか)
6 それでも〆切はやってくる(締切り(井上靖)
晩年の父犀星(室生朝子) ほか)
10 〆切の刑(ハナモゲラ語の思想(タモリ)
読者へ(野坂昭如))

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

鉄之助

181
出版界で”二匹目のドジョウ”はたいがい面白くない。が、この1冊は、いい意味で予想を裏切ってくれた上等本だ。野坂昭如の「お詫び文」が出色。原稿が〆切に間に合わず手書きの原稿用紙3枚半の「読者へ」をそのまま、月刊誌に掲載して予定の紙面を埋めた。タモリに至っては雑誌『面白半分』に「このページは印刷ミスではありません。」という白紙のページを出現させる。このほか、痔を言い訳にするドストエフスキーや「私は彼ら(印刷屋)の奴隷です」と嘆くバルザックなど海外の文豪にまで手を広げた編集者に、脱帽。2019/07/20

starbro

173
昨年の『〆切本1』に続いて、『2』を読みました。二番煎じ感は否めませんが、それなりに愉しめました。古今東西の文筆家にとって〆切は化物のような存在なのでしょうか?何処にでも『白いワニ』は出没するのかなぁ(笑)2018/01/03

青蓮

99
〆切本第2弾。作家と言う生き物は常に〆切に追われ、振り回され、時には編集者とやり合い、カンヅメにされても脱走し、まるで指名手配犯のように追われる強者もいる中で、それでもどうしても書けなくて残酷に迫る〆切に遂には発狂しそうになるーー大分因果な職業だなぁと感じました。タモリの空白のページの「このページは、印刷ミスではありません。」には笑ってしまう。野坂昭如の読者への詫び状が鬼気迫るふうで少し怖い。ラストを飾る山崎豊子の作家としての矜持には胸を打たれました。作家は皆私が書かねばならぬと言う宿命を背負っているのだ2018/06/30

鱒子

75
図書館本 〆切にまつわる作家の手紙やエピソードを集めた第2弾。今回もすごかった!赤塚不二夫さんの原稿にまつわる編集者の話はゾッとしました。実話…なんですよね…。野坂昭如さん、川上未映子さんのエピソードも相当ひどかった(笑 苦しんでいる人たちの姿を楽しむのは気がひけますが、実に面白い本でした。2021/11/22

Tsuyoshi

62
〆切本第2弾。言い訳、現実逃避、開き直り、様々な作者の〆切に対する姿勢、生みの苦しみが描かれていた。作家だけでなく編集者とのやり取りも面白い。第一弾に比べるとマンガ家さんの寄稿、野坂昭如の直筆による逃避の全容など視覚的にも楽しめる作りになっていた。作家、編集者の皆様ホントにお疲れ様です。2017/11/01

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