内容説明
芸術とは芸術家の自己表現であるなどという、近代主観主義の硬いカラを打ち破って、古典芸術が原理としていたものを知り、古典芸術の原理の奥深さを知る。あとは、おのずと、無理なく、自然に、古典芸術の素晴らしさが分かるようになる。世界からエネルギーをもらえ!感動が待っている驚異の西洋芸術入門書。
目次
第1章 “ヴィーナスの誕生”に魅せられて
第2章 システィーナ天井画のスーパーパワー
第3章 “アテネの学堂”と“パルナッソス”の深い意味
第4章 “ポンパドゥール夫人肖像画”のあでやかさ
第5章 “食前の祈り”の深い静けさ
第6章 “サン・マルコ広場:南を望む”の素晴らしさ
第7章 “リュート弾き”の幻惑的な迫真性
第8章 “ミロのヴィーナス”のセクシュアルなたたずまい
第9章 パルテノン神殿のたおやかな肉体性
著者等紹介
青山昌文[アオヤママサフミ]
放送大学教授。博士(東京大学)。美学、芸術学、自然哲学。1952年青森県に生まれる。1976年東京大学教養学部教養学科フランス科卒業、教養学士となる。1978年東京大学文学部美学科卒業、文学士となる。1984年東京大学大学院人文科学研究科美学芸術学博士課程単位取得満期退学ののち放送大学専任講師となる。1986年放送大学助教授となる。2005年東京大学より博士の学位を授与される。2006年放送大学教授となり、現在に至る(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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yurari
5
「はじめに」で著者の熱量に圧倒される。"芸術は世界の精華であり世界の力。芸術に感動することは世界に感動すること。世界の力によって遠くに運ばれていく至福の旅"。知識がなくてもすんなり読める良書。ちょっと癖が強い気もするけどそれもまた熱量となって読んでいて楽しい。/フレスコ画は壁や天井の内部に絵の具が浸透して入り込んでいき、壁・天井の内部で化学変化ののち固定する絵画であるが故に、壁や天井が崩れないでそこにある限り、ずっとそのまま存在し続ける/2023/02/17
キヌ
2
最近私が実感していたこと。やっぱり、芸術は「分かる」ものだった。知りたいことがかなり分かりやすく書いてあった。歴史や哲学の知識がなくても理解できるように、きちんと全部説明してくれていてすんなり理解できました。ただこれが著者独自の考え方なのか芸術としての常識なのかが少し気になるところだがほぼ信用しました。哲学を予め知っていればもっと深く理解できただろうと思うと自分の知識不足が残念で、なので色々勉強したいと思いました。2019/10/17
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