内容説明
芸人だけど、つるめない。「人付き合いが苦手」なナイツ・塙宣之がそれでも人と関わりながらたどり着いた、人生哲学エッセイ!
目次
はじめに 僕はつるまない
第1章 とりあえず「人間関係」についてぼやきたい
第2章 それはそうとして「漫才」についてもぼやきたい
第3章 ついでだけど「違和感」についてもぼやきたい
第4章 なにはともあれ「雑念」についてぼやきたい
第5章 結びになりますが「言葉」についてぼやきたい
おわりに 喋ったぶんだけ聞きたいし、聞いたぶんだけ喋りたい
著者等紹介
塙宣之[ハナワノブユキ]
芸人。1978年3月27日、千葉県生まれ。漫才協会副会長。2000年にお笑いコンビ「ナイツ」を土屋伸之と結成。08年以降3年連続でM‐1グランプリ決勝進出。THE MANZAI2011準優勝、漫才新人大賞、平成25年度文化庁芸術祭大衆芸能部門優秀賞、平成28年度芸術選奨大衆芸能部門文部科学大臣新人賞など受賞多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
けんとまん1007
61
塙さんのクレバーさの奥にあるものが、垣間見える。違和感を感じること、雑念を持つこと、言葉に拘ることなど、思わず「同感!!」というフレーズが多い。どうしても、安易に答えを求めてしまいがちになるので、そこで、一呼吸置いてみることを心掛けているが、通じるものがある。言葉に拘るの部分で、相手を尊重するというのが、納得。2023/09/25
まるほ
51
漫才師ナイツの塙さんのエッセイ。▼“M-1”を分析・解説した『言い訳 関東芸人はなぜM-1で勝てないのか』でも思いましたが、塙さんはとてもクレバーであり、思考を言語化する能力にとても長けている方であることが良くわかります。▼冒頭で「人とつるめないこと」を告白し、「人間関係」「漫才」「違和感」「雑念」「言葉」という括りのなかで、タイトルどおり塙さんのボヤキを特に整除することもなくそのまま連ねている体裁ですが、さすが言葉を操る職人、要所要所で刺さる言葉も多く、とても印象深い読後感。なかなかの良書に感じました。2022/11/29
あっか
51
新刊。塙さん、初のエッセイ本です(前著・言い訳がとても好き)。ずーっとぼやいてる!笑 でも時々、つるむと関わるの違いや、質問され続けるって状態は搾取に近い気がする、などのハッとさせられる言葉が飛び出します。性格?性質?が自分とは違うので共感…という感じではないのだけど、塙さんの脳内やあれだけいつも何やっても面白いナイツの漫才が生まれる源泉などを見せて頂けた気がしてすごく楽しい読書でした。ずっとぼやいてるけど。笑 あと分厚い藁半紙のようなザラザラした紙が触り心地が良い〜。出版社さんもあまり存じ上げない会社→2022/08/11
竹園和明
45
想像してたのとはちょっと違って、結構マジメに“語って”います。でもそのマジメさ加減に不思議な可笑しさが漂う感じ。周りが熱くなっていても自分だけは妙に冷めている事が多いという点は何となく共感を持ちました。塙氏のボケはサンドの富澤ともタカトシのタカとも違って「薄い存在感という存在感」を強烈に放っており、そこが無双の強みでもあると思います。言葉のチョイスが絶妙…というクレバーさも魅力。この本もそんな感じ。関東漫才の代表選手ナイツ。彼らの漫才、西の方の方々にはどう映っているのでしょうか…。2023/06/09
ま
32
「的を外した人の話もしんどいが、的を射すぎた人のそれもしんどい。図星は普通に傷つくこともある。」「自信は説得力に直結する。」「情報とか雑学の面白さもあるけど、やっぱり個人の解釈とか思考のほうが絶対的に面白い。」塙さんの思考が詰まった本。2023/09/12