内容説明
語るように歌い、歌うように語る。歌手として多くの人に愛され、日ロの政治、経済、芸術の交流現場にいた、その生涯を語る。
目次
亡命ロシア人の街ハルビン―「満洲の丘に立ちて」
ソ連兵がやってきた―「ナヒーモフ海軍少年準備隊の歌」を歌わされる
初恋―「バルカローラ」の思い出
引揚げ―ボーイソプラノで「抱神者シメオンの祝文」を歌った
ボリス叔父さんのこと―上海ジャズメンの一生
異境の地、東京―「メケメケ」を歌う人々
日本貿易振興会通訳としてソヴィエト連邦へ―モスクワ郊外GRUの夕べ
スヴェシニコフのロシア合唱団とともに―温泉と「北上夜曲」
通訳者を付け狙うスパイ組織―レニングラードの「青い瞳」
NHK国際局ロシア語アナウンサーに―「黄色い天使」の娘の通訳を〔ほか〕
著者等紹介
水谷尚子[ミズタニナオコ]
明治大学准教授。歴史の「当事者」に対する聞き取り(オーラル・ヒストリー)をベースに、中国現代史や日中関係の分野に於いて、幅広い研究・言論活動を行う。中国政府の弾圧を逃れて国外に亡命したウイグル人活動家への聞き取り調査報告『中国を追われたウイグル人』(文春新書)では、アジア・太平洋賞特別賞を受賞。近年は中国正教会関係者への聞き取りに取り組んでいる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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