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内容説明
男同士の友情と裏切り、父と息子の関係、不当な支配欲に燃える侵入者との戦いのなかで人間の根源的な問題を問う『長老ゴチャ』など、ジョージアの古典的著名作家の本邦初訳作品選。
著者等紹介
三輪智惠子[ミワチエコ] [Goginashvili,David]
兵庫県出身。薬学部卒業後、病院や調剤薬局で勤務。ジョージア語は朝日カルチャーセンター新宿教室で学ぶ
ゴギナシュヴィリ,ダヴィド[ゴギナシュヴィリ,ダヴィド]
ジョージア、トビリシ出身。トビリシアジア・アフリカ大学の東洋学部を卒業。2006年~2007年同大学において日本語の講師を勤める。2008年に来日。2011年、慶應義塾大学の法学研究科政治学専攻修士課程を修了。2016年、同大学の政策・メディア研究科の博士学位を取得。現在、慶應大学SFC研究所で上席所員として在籍。他、各自治体や中高等学校、大学などでジョージアの文化や歴史についての講座を担当(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
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mawaji
4
駐日ジョージア大使レジャバさん著の「大使が語るジョージア観光・歴史・文化・グルメ」で紹介されていたので手に取りました。アジアとヨーロッパの文明の十字路であるコーカサス地方は良きにつけ悪しきにつけロシアとの関係は切り離すことができず、コサックに翻弄される羊飼いやロシア兵に怯える村人たちの物語はジョージアの風習やコーカサス山脈の大自然の描写と相俟ってとても興味深く読みました。地理的にはだいぶ遠いジョージアですが、今は有名な観光スポットになっている軍用道路や大コーカサス地方の大自然を見に行ってみたくなりました。2023/03/21
sasagawa
2
ジョージアの遊牧民が政治や近代化に振り回される様子を描いた作品。2023/11/12
Fumitaka
0
『僕が羊飼いだった頃』はもう検問を通るたび賄賂を要求されたり悪徳翻訳者にたかられたり、当時のグルジアの羊飼いがあまり牧歌的ではない生活を強いられていた様子が伺える。なお作者は貴族の息子なのに本当に羊飼い経験があるらしい。『ツィコ』は半ば略奪婚の話で、完全男社会の人なのかとも思ったが、『長老ゴチャ』の結末を見るとそういう男社会の慣習に諸手を挙げて賛成という訳でもないようだ。なお、皇帝が「コーバ」を取ったという『父親殺し』は入ってない。もっとも現在では、その小説が元ネタではないという説も提示されているのだが。2019/10/06