内容説明
20世紀ロシア文学を代表するブルガーコフの新たな作家像の構築。代表作に共通するモチーフやテーマが、当時のソ連の社会、文化の中でどのように形成され、初期作品から生涯最後の長篇小説『巨匠とマルガリータ』にどのように結実していったのかを明らかにする。
目次
三つの転機
時空間は循環する
悪魔の円環運動
詐欺師の形象
時間を操作する(中篇小説『運命の卵』;中篇小説『犬の心』;戯曲『アダムとイヴ』)
『巨匠とマルガリータ』の時空間とフロレンスキイの宇宙論
『巨匠とマルガリータ』におけるv=cの時空間
『巨匠とマルガリータ』におけるv>cの時空間
二元論を超えて―「第二の転機」から「第三の転機」へ
一九三〇年代のブルガーコフ
著者等紹介
大森雅子[オオモリマサコ]
1974年東京都生まれ。東京外国語大学外国語学部ロシヤ・東欧語学科卒業。東京大学大学院総合文化研究科博士課程修了。博士(学術)。ロシア国立人文大学大学院修了(Ph.D)。日本学術振興会特別研究員(PD,RPD)を経て、現在、東京大学教養学部他非常勤講師。専門は20世紀ロシア文学・ロシア文化(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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