内容説明
フィリップ・ジャンティは、世界中で上演されている作品を通して、演劇とダンスと操り人形のあいだにある斬新な視覚言語を作り続ける。本書「私の中の漂泊の風景―フィリップ・ジャンティ全記憶」において彼は、やさしくて奇妙で膨張する想像世界の道のりの重要な手がかりを私たち読者に示している。
目次
逃避の覚え書き
仕事の覚え書き
道具箱
作品のクレジット
著者年譜、或いは旅の軌跡
Philippe Genty’s monologue×PARCO THEATER Program Archives
写真のクレジット
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ankowakoshian11
2
積み本消化。舞台芸術家フィリップ・ジャンティの半自伝的な記録とカンパニーの仕事の記録。彼の作品を観劇したのはいつだったか何の作品だか子供の頃で忘れてしまったが、言葉すら分からずに、舞台の上で繰り広げる摩訶不思議な空間に、ただただ夢中で観た。後年、彼のカンパニーを知り、改めて作品を観たくてもそれは叶わず……、彼が脳梗塞と脳卒中からリハビリで復帰していた事実を知ると、彼の人形達と舞台への情熱の強さの欠片を知ったような気がする。あの美しく不思議で常識から遠く離れたような空間をまたいつか観たいと本を読了して思う。2022/02/12