内容説明
大英帝国が内側から解体していくさまを描いたポーランド系英国人作家、ジョゼフ・コンラッド。英国モダニズム文学を代表する小説家にして、第2波フェミニズムの先駆者でもあるヴァージニア・ウルフ。英領トリニダードに生まれ、植民地独立運動を先導した革命思想家、C・L・R・ジェームズ。世界戦争と革命の20世紀を生きた3人のモダニストたちのテクストから“わたしたち”という集合性の危うさと可能性を読み解く。
目次
序章 「フィクションは人間の歴史である」
第1章 時間、主体、物質―モダニズムの歴史感覚
第2章 大衆社会の到来―ジョゼフ・コンラッドとわたしたちの時代
第3章 歴史、人生、テクスト―晩年のコンラッドと世界戦争
第4章 賃金なき者たちの連帯―ヴァージニア・ウルフとふたりのジェームズ
第5章 戦争とともに生を書く―ヴァージニア・ウルフの晩年
第6章 革命と日常―“ブラック・ジャコバン”ふたたび
著者等紹介
中井亜佐子[ナカイアサコ]
1966年生まれ。オクスフォード大学博士課程修了(D.Phil)。専門は英文学、批評理論。現在、一橋大学大学院言語社会研究科教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。