内容説明
広島―地表と時層。近代史の途方もない傷痕は、ただ俯瞰という角度によって自働的に望見しうるものではない。「JP‐34」での松江による「低空」という高度は、四半世紀にわたり鍛えられた、地表を踏査する技術の眼と位置に重なる。空中にいても地上を往くのと変わらず、機械との協働に勤しむ測量士の眼によって、微視的な部分の、しかし確定的な顕れもまた、地表の拡がりとともに見すえられている。
著者等紹介
松江泰治[マツエタイジ]
1963年東京生まれ。1987年東京大学理学部地理学科卒業。1996年第12回東川賞新人作家賞。2002年第27回木村伊兵衛写真賞。2012年第28回東川賞国内作家賞。2013年第25回写真の会賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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