感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ルンブマ
3
これまでの主体モデルは、自身が己の無意識に拘束される中で、そこに欠如として出てくるものからどのように主体的決断を行うかということであって、サルトルの影響をどうしても拭い去れないものであった。反対に、最近のミレールの議論は、無意識をいったんご破算にしてしまった後で、本人の身体の水準、享楽の水準で何が起こるのか、そしてそこにおいて精神分析に何ができるのかということを考えようとしている。言い換えるとするならば、最近のミレールの議論の特徴は、臨床的なプラグマティズムである。2020/05/21
渡邊利道
2
特集鼎談で脳神経化学と実験心理学の発達で衰弱した精神分析的知が「悲劇的主体」(ラカン)を「脚立的」に組み替えていく方向でというのを、小泉氏がそんなのダメ、精神分析は死んだとか宣告してしまうのに笑ってしまった。たしかに収録されている論文はどれもいまひとつではある。ガリレオ的・アリストテレス的という区分などはそれなりに面白いけれども。あと、精神分析が無効化した/されることで、その知見が明るみに出したいくつかの概念や構造が抑圧・隠蔽・変形されることになるのだなとかも思った。書評では高山宏はやっぱり面白い。2017/12/29
maotas
0
平倉論文(ピカソ)のみ。2018/04/23
-
- 和書
- エイプリルに恋して