内容説明
グローバリゼーションと排外主義は、なぜ共存しうるのか?時間を変化の次元として、そして空間を静的な次元として取り扱う西洋的な思考の伝統に異を唱え、ベルクソンや構造主義、ドゥルーズやデリダなどの時間/空間理解を批判的に検討するなかで、多様な歴史の軌跡の相互作用から構成され続けるものとして空間を理論化し、新自由主義的グローバリゼーションの現在を、場所をめぐる政治(先住民たちによる土地への権利主張、領土的なものをめぐる攻撃的排他主義、等々)を徹底的に考察する、新たなる地理学。
目次
第1部 舞台設定(はじまりのための命題)
第2部 見込みのない関連性(空間/表象;共時性の監獄 ほか)
第3部 空間的な複数の時間に生きる?(近代性の歴史を空間化する;瞬間性/深さのなさ ほか)
第4部 新たな方向づけ(空間の諸断面;場所のとらえどころのなさ ほか)
第5部 空間的なものの関係論的政治学(“ともに投げ込まれていること”―場所という出来事の政治学;空間と場所の原則などない ほか)
著者等紹介
マッシー,ドリーン[マッシー,ドリーン] [Massey,Doreen]
1944年、マンチェスター生まれ。オクスフォード大学で学士号、フィラデルフィア大学で修士号を取得後、ロンドンのCentre for Environmental Studies(環境研究所)に勤務。サッチャー政権時代に同研究所の閉鎖が決定され、オープン・ユニヴァーシティに異動。当初は社会・経済地理学の立場から産業立地がもたらす地域格差の問題に取り組んでいたが、次第に都市化やグローバリゼーションにおける場所や空間の理論化へと向かう。2009年9月にオープン・ユニヴァーシティを退職するも、名誉教授として現在も同大学の研究プロジェクトに関わる
森正人[モリマサト]
1975年、香川県生まれ。2005年より三重大学人文学部准教授
伊澤高志[イザワタカシ]
1978年、新潟県生まれ。2009年より立正大学文学部講師(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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