内容説明
サッチャー政権以後の「社会のない社会」と呼ばれた時代を、人々はどのように生き、そこから何を生みだしたのか。サッチャー、ヴィヴィアン・ウェストウッド、ダイアナ元皇太子妃、サッチャリズムと「人種」、多文化主義、空間とセキュリティなどをめぐって、そこに渦巻く文化と暴力の構造を読み解き、現代の新たな生の諸様式を探っていく。
目次
第1部 世界の終わり―アングロマニアの地政学(サッチャリズムの遠近法―ダウニング街十番地の舞台裏;バビロン・ガールのイングランド―海賊とプリンセス;ダイアナ・クラッシュ―王室と民主国家)
第2部 ペンと舌―「人種」と多文化主義(「英文学」とリベラル・デモクラシー;なぜ自分を描くのか―ブラック・ロンドン・ルネサンス再考;チャイニーズ・レッスン―文化を翻訳するレシピ;リベラリズムと多文化主義の顛末)
第3部 空間とセキュリティ(グローバル・シティとその不満―ドックランズの造園術;客人の世紀のあとで―スパイの老舗と監視の眼)
著者等紹介
清水知子[シミズトモコ]
愛知県生まれ。筑波大学大学院博士課程文芸・言語研究科修了。博士(文学)。日本学術振興会特別研究員(PD)、山梨大学助教授を経て、現在、筑波大学大学院人文社会科学研究科専任講師。2010~2011年ハーバード大学ライシャワー日本研究所客員研究員(フルブライト研究員)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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