感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ちゃちゃ
100
最初に目に入ってくるのは、黒のニットポンチョを身に纏った宮沢りえさんの美しく妖艶な姿。カシミアの糸で編まれた繊細なレース模様のシンプルな大判のポンチョは、まさに「羽衣」だ。本書はニットデザイナーの三國万里子さんが、まず編みたい人を選んで簡単に要望を尋ねた後、イメージをふくらませて編み上げた12人のニット作品集。星野源、谷川俊太郎、平松洋子、…と多彩な顔ぶれ。それぞれの希望に添いつつも、その人らしさを最大限にニットで引き出す三國さんの手技が素晴らしい。あぁ、私のニット編みたい欲がますます刺激されてしまった。2023/03/18
たまきら
30
読み友さんの感想と、表紙のパターンに惹かれて。宮沢りえさんをはじめ、著名な人たちのリクエストを聞いて編まれたニット作品集、というアイデアがミーハーだけど面白いです。片桐仁さんや小林薫さんらのための面白いパターンのニットが好みでしたが、谷川俊太郎さんや星野源さんのものは市販の製品みたいで、画的にはあまり惹かれませんでした。着心地はとてもいいんだろうけれど…。まあ、私の好みも関係してるんですけどね。作品集としてはとても面白かったです!2022/12/14
yourin♪
14
三國さんの作品が好きなので図書館で借りてみた。ちょっと変わったセーターの本。ところどころに入るエッセイも嬉しい。実際に作ってみたいと思う作品はなかったけど、「Ken」の襟とかスナップボタンとか、何か作品を作るときに応用してみたい。2017/03/07
青木 蓮友
10
なんていい本なんだろう、、凄い、感動をしましたわたしは。編み物もちろんしたくなるけれど、夫が「ウバウバする」なる謎のオノマトペを繰りだし敬遠の姿勢、ま、これもご縁だろう。エッセイがなにしろ素敵。眼差しがゆっくりで足裏を感じる、焦点が合ってる、たぶんすべてのテンポが編み物なのでしょう。人生は、そういうことだと思った。車でビュン、メールでサッ、選んでポチッ、得た分量の失くしたものをあらためて、わたしなりに見直そうと背すじが伸びました。ああ、素晴らしい。三國さんとは同い年、親しみの先に心からの尊敬を。大ファン。2017/03/10
どりぃ
7
源くんのニットが編みたくて。三國さん大好きです。ニットはもちろんのこと、そのやわらかな、そして芯のある生きざま。 装丁がすでに楽しい、帯をめくるとGENのニットが隠してある。背表紙はむき出しの作り。こういうのたまりませんな。 三國さんがセーターを作る時間はその人のことを考える時間になると。 人と関わって何かを生み出すことの中にしあわせがあるんだなと。 何か一生懸命やってこそ楽しくなれる、そういうふうにできているのではないかと。 またバイブルな本に出会ってしまいました。ニットも編んでみたいです。2017/07/29