内容説明
障害者に不利益をもたらしてきた/もたらしうる法現象(法の解釈・運用、判例、学説を含む)と、障害者の不利益を解消した/解消しうる法現象(法の解釈・運用、判例、学説、必要に応じて立法論・政策論を含む)という2つの視点を意識して論考、編集。第1巻『障害法の原理・体系・基本問題・関連領域』は、総論として、障害者法制の歴史的展開を分析するとともに、障害法の原理と体系、基本問題および関連領域の考察に当てられている。
目次
第1部 障害法の原理と体系(障害(者)法制―歴史と現代
障害法の法的人間像と法原理
障害法体系の転換―排除型から包摂型へ
障害のある人の法と能力―障害をめぐる社会と個人
コラム 障害法の確立と障害者の権利保障)
第2部 障害法の基本問題(平等概念の展開;障害に基づく差別の類型―差別禁止部会における議論を通して差別の類型論を再考する;日本の障害社会支援法制の特徴と課題;障害者への暴力・虐待の防止・救済;手続的権利の構造と課題―情報の提供、相談・助言、請求の援助(アドヴォケイト)から不服申立てまで
障害者権利条約の国内的実現―国際人権法の観点から
コラム いわゆる「カスハラ」対策と障害者への合理的配慮を考える―改正旅館業法施行を受けて)
第3部 関連領域と障害法学(障害者権利条約―日本に対する総括所見の実施;障害法とジェンダー;国際規範にみる障害のある人々の包摂と分離―「障害と労働」の扱いと制度の創発に焦点をあてて;アジアの障害法;障害者運動と障害法;コラム 国連サイドイベント報告)
著者等紹介
河野正輝[カワノマサテル]
九州大学名誉教授、社会保障法・障害法
川島聡[カワシマサトシ]
放送大学教養学部教授、障害法、国際人権法
池原毅和[イケハラヨシカズ]
弁護士、東京アドヴォカシー法律事務所、東京第二弁護士会
浅倉むつ子[アサクラムツコ]
早稲田大学名誉教授、労働法・ジェンダー法(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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