内容説明
日本の児童虐待対応制度は、つまるところ何が十分で何が足りないのか。対応は、なされればよいというものではなく、対応のあり方そのものが問われる必要がある。徹底して被虐待児の視点に立ち、被虐待児の福祉に資する児童虐待対応法制度の構想を提示する。
目次
第1部 児童虐待対応制度をめぐる評価研究の論点(なぜ児童虐待対応法制度を研究しなければならないのか;日本の児童虐待対応法制度の変遷;児童虐待対応の制度評価はどのようにおこなわれてきたのか)
第2部 日本の児童虐待対応法制度の特徴(児童虐待対応法制度の評価指標の構築―「『参加』の権利スケール」の構築;日本の児童虐待対応法制度の特徴―「『参加』の権利スケール」の適用)
第3部 被虐待児にとっての望ましい制度とは(理論的側面からの検討―パレンス・パトリエ思想とパターナリズム論から;経験的側面からの検討(1)―被虐待児は「参加」を保障されるべき対象であるのか
経験的側面からの検討(2)―被虐待児の被介入経験から望まれる児童虐待対応法制度)
第4部 「望ましい」制度は実現できるのか(日本の児童虐待対応法制度の構造を支えるものは何か;児童虐待対応法制度の「評価」と構想)
著者等紹介
根岸弓[ネギシユミ]
首都大学東京大学院(現:東京都立大学大学院)人文科学研究科博士後期課程修了。博士(社会福祉学)。社会福祉士。インドネシア芸術を専攻したのち、一般企業に就業し、方向転換して再度大学に入学し社会福祉学を専攻(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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