内容説明
「個別ケア」を実施するための方法論としてのユニットケア。ケアの小規模化はどのように要介護高齢者の尊厳を支え、ケア労働はどのように変化しているのか、そしてそれはどのような枠組みで説明できるのか。ユニットの現場で実際に起きていること、ケアワーカーたちの労働の実態を詳細に追い、肉体労働・頭脳労働と、「気づかい労働」が重層的、同時並行的になされる、「ながら遂行型労働」という新しいケア労働の形を提示する。
目次
序章 研究の目的と意義
第1章 認知症ケアの現在
第2章 「日常生活を共にする」ケアとは何か―「疑似的家事労働領域」と「ながら遂行型労働」
第3章 「自尊心を支える」ケアとは何か―「ながら遂行型」に提供される「気づかい労働」
終章 ユニットにおけるケア労働の特質―ながら遂行型労働論の提起
補遺 ユニットケアの質を高めるために―先進施設の実践から
著者等紹介
岡京子[オカキョウコ]
1957年生まれ。松山大学大学院社会学研究科博士後期課程修了。博士(社会学)。臨床で看護師として勤務後、介護福祉士養成教育に携わる。現在、新見公立短期大学地域福祉学科教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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