内容説明
着床前診断が目指した“早期化”と母体血清マーカー検査がもくろんだ“大衆化”、ある意味でそれらが合体した「新型出生前診断」(NIPT)には、新しい問題と新しくもない問題が混在している。出生前診断の「現在」を知り、考えるべき問題は何かを抽出した必読の書!
目次
第1部 出生前診断・スクリーニングのいま(出生前診断をめぐる相談の現場から;医学の「まなざし」・家族の「まなざし」―出生前検査の投げかける問い;出生前検査について今あらためて考える)
第2部 海外の取り組り組みから(出生前および出生後告知の現状と医療者への助言―アメリカブライアン・スコトコの取り組み;「新型出生前診断」をめぐるドイツの生命政策―ドイツ倫理評議会答申(二〇一三年)と妊娠葛藤法改正(二〇〇九年))
第3部 出生前診断・スクリーニングの倫理と論理(出生前診断と自己決定;出生前診断における「知らせる必要はない」問題再考)
著者等紹介
玉井真理子[タマイマリコ]
1960年生まれ、東北大学大学院教育学研究科博士後期課程修了、東京大学医学部にて保健学博士取得。現在、信州大学医学部保健学科准教授。信州大学医学部付属病院遺伝子診療部の臨床心理士を兼務。専攻は、心理学、生命倫理学
渡部麻衣子[ワタナベマイコ]
1979年生まれ、国際基督教大学卒業、英国ウォウィック大学大学院博士課程修了、博士(社会学)。NPO法人市民科学研究室、北里大学大学院、東京大学医科学研究所、日本学術振興会特別研究員などを経て、東京大学大学院総合文化研究科特任助教(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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