内容説明
「不条理な死」に対して人はどのように向き合えばいいのか。広域システム災害のメカニズムとは何か…3.11「以前」の社会学研究のなかに3.11を読み解く知を見出し、1995と2011の二つの大震災で露呈した社会構造や社会システムの変容を明らかにする。社会学における新たな研究対象と理論を構想し、長期にわたって続くであろう「再生」への困難な道のりを社会学者としていかに捉えていくべきかを問う、渾身の論集。
目次
序章 災害の社会学をめざして
第1章 彷徨える魂の行方―災害死の再定位と“過剰な”コミュニティ
第2章 広域システム災害―阪神から東北、そして首都・東京へ
第3章 災害ボランティア―助け合いの新たな仕組みの可能性と課題
第4章 多文化共生―1.17で芽ばえた意識は3.11で根づくのか
第5章 東日本大震災と外国人―マイノリティの解放をめぐる認識の衝突
第6章 災害の記憶―写真・保存・時間
第7章 リスク社会と社会学の問い―「フクシマ」という問題
結びにかえて
著者等紹介
荻野昌弘[オギノマサヒロ]
関西学院大学社会学部教授
蘭信三[アララギシンゾウ]
上智大学総合グローバル学部教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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