内容説明
地中海はひとつであり、複数でもある。大地のあいだにあり、交易と紛争の舞台でもある。こうした複合空間に気づきさえすれば、この海をとりまき、古代からそれと相互関係にあった地域や国の歴史が理解できるだろう。
目次
肥沃な海―るつぼとしての地中海(河川から海へ;ミノア・クレタ文明の影響 ほか)
分割された海―中世の邂逅と対立(イスラームの侵入;地中海西部におけるベルベル人の勢力拡大 ほか)
波立つ海―地中海の近代(アル・アンダラスの終焉;セファルディの亡命 ほか)
支配された海―ヨーロッパの覇権時代(東洋願望;ギリシアの独立 ほか)
生まれ変わる海―現代の課題(カオス的な脱植民地化;熱い戦争と冷戦 ほか)
著者等紹介
ルイ,フロリアン[ルイ,フロリアン] [Louis,Florian]
歴史学博士・上級教員資格者で、グランゼコール準備学級教授
ル・ゴフ,ファブリス[ルゴフ,ファブリス] [Le Goff,Fabrice]
フリーランスの地図作成者。オートルモン社の定常的な協力者であり、とくに『植民地帝国地図』(2019年)と『中東歴史地図』(前掲書)の地図作成にたずさわっている
蔵持不三也[クラモチフミヤ]
1946年栃木県今市市(現日光市)生まれ。早稲田大学第一文学部卒。パリ第4大学(ソルボンヌ校)修士課程修了。パリ高等社会科学院博士課程修了(歴史人類学・ヨーロッパ民族学専攻)。早稲田大学人間科学学術院教授、モンペリエ大学客員教授をへて、現在、早稲田大学名誉教授、博士(人間科学)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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