内容説明
血の女王との死闘の果てに地獄へと堕ちたヘルボーイは、忌まわしき血の絆を断ち切りながら煉獄に足を進める。だがその旅は、間もなく終焉を迎えようとしていた。その行き着く先とは…。1994年にスタートしたヘルボーイの物語を締めくくる「ヘルボーイ・イン・ヘル」シリーズ最終章。巻末には、ヘルボーイシリーズ全カバーギャラリー、原作者マイク・ミニョーラが日本の読者に向けて描き下ろしたメッセージを収録。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
sin
44
ヘルボーイが冥界で得た新しい世界は死者が住まう停滞の街、ヘルボーイを蝕む病、そして冤罪と恨み持つモノ、襲いかかる眷属、かつての配偶者の啓示にリヴァイアサン、ベヒモスを葬り古き世界に終わりをもたらし、想い出の地を流離い始まりの場面に戻る。斯くして物語は永遠にループする。2019/05/05
fap
1
誰がために戦うのか。 生き返りそうで生き返らない黄泉の旅。 家族も嫁もいなくなった。 解説を読むと地上にも影響が出ているそうで。 海の王とも山の王とも渡り合える強さを持った主人公は、地上に出てもやっていけるのだろうか。 2019/10/06
flatscan
0
地獄を彷徨うヘルボーイがたどり着いた結論。古い世界が終わり、新たな世界が始まる。極限まで削り落とされた線で描かれている点で、これはアメコミと言うよりは日本の漫画に近い。コマ割りやセリフ(吹き出し)を見ても漫画的なので、他のアメコミ作品よりは読みやすいだろう。(逆に一般的なアメコミに慣れていると、ちょっと物足りないかも) ミニョーラのアートと物語を堪能する作品。オマケとして、ヘルボーイの全表紙アートが収録されている。もっと大きなサイズだと良かったのに。それはそうと、ヘルボーイ、完結。2020/05/10
杉浦印字
0
初期から様変わりした壮大な話にたどり着いたと思ってたが、やっぱり想定外だったのか……。ますます表現が抽象的になった上に未邦訳エピソードからの引用まであるが、その漠としたムードが画風と相まって美しい。2019/05/06