内容説明
「真珠湾攻撃はパンドラの箱を開けてしまった。しかも残っているのは希望かどうかもわからん」―ABDA艦隊を撃退せしめた日本軍。次なる作戦の議論はミッドウェー島攻略とハワイ占拠の間で揺れていた。一方、欧米に遅れて電波探信儀が第一四・一五航空戦隊に新たに装備され、有用性が認められつつあった。それでも国力差を埋めることができないまま、日本は米豪遮断作戦を開始する。最終目標は敵艦隊壊滅。ニューギニアの要塞化を企図してまずはポートモレスビー攻略へと動き出す。日米互いに電探(レーダー)を駆使する攻防のなか、囮と思われた第一四航空戦隊に、思わぬ米戦艦部隊との戦いが訪れるのだが…。
著者等紹介
林譲治[ハヤシジョウジ]
1962年、北海道生まれ。ナイキミサイル基地訴訟で揺れ、千歳基地が隣接するという環境で育ったため、幼い頃より軍事や防衛問題に関心を抱く。戦略シミュレーションの原案などで活躍後、作家デビュー。確かな歴史観に裏打ちされた作品で人気を集める。宇宙作家クラブおよび日本SF作家クラブ会員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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YS-56
5
数で戦う意味。国力差を認識しすぎているからこその過酷な現実です。2022/05/21
zaku0087
0
林ワールドの真骨頂というか、バタフライ効果でなぜか帝国海軍が勝ちを拾い始める。いつも通りに山本56大将はお馬鹿さんだし、井上長官の大戦略が発動し始める。軍令部と米国太平洋艦隊司令部も、ハヤシワールドではお決まりのバカっぷり。珊瑚海海戦からガダルカナル島争奪戦まで、帝国海軍に破綻なし状況、主力艦も全部無事となれば、米海軍は大海戦で決着をつけるしかないだろう。負けない太平洋戦史のベースが合理的技術革新だったというIFは楽しい。未完のRSBCも同じ文脈で語られる大作だったのだが、こちらは3話完結になるようだ。2023/11/12
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