出版社内容情報
文学の優位性を否定し、断片のエクリチュールにより文学の閾を超え、諸芸術の対等性へ。ビュトール流「旅学(イテロロジー)」は、言語からイメージへ、イメージから言語へと自由に行き来しながら創作?批評を展開する。「絵画のなかの言葉」を皮切りに、絵画の文学性、文学の絵画性を交錯させる、絢爛たる論理の一大円舞。
地域、言語、芸術の境界を攪乱し、
自らの歴史的厚みを開示するヒエログリフ
のような批評が繰り広げられる評論集第4弾!
内容説明
真に革新的なのは、新しいジャンルを生み出すこと、諸ジャンルのあいだの均衡を撹乱することだ。文学の優位性を否定し、断片のエクリチュールにより文学の閾を超え、諸芸術の対等性へ。ビュトール流「旅学」は、言語からイメージへ、イメージから言語へと自由に行き来しながら創作=批評を展開する。「絵画のなかの言葉」を皮切りに、絵画の文学性、文学の絵画性を交錯させる、絢爛たる論理の一大円舞。
目次
旅とエクリチュール
絵画のなかの言葉
ヴィヨンの韻律法
ヒエログリフとサイコロ
フーリエにおける女性的なもの
螺旋をなす七つの大罪
ボードレール小品
短編映画ロートレアモン
実験小説家エミール・ゾラと青い炎
ジルベール・ル・モーヴェの七人の女 もう一つの七面体
百頭女の語ること
変容
陰険な者たちのパレード
ちょっとした合図
モデルの深淵で
魅惑する女
流行と現代人
臣従の誓い
私の顔について
タイプライター礼賛
今日あれこれと本をめぐって
著者等紹介
ビュトール,ミシェル[ビュトール,ミシェル] [Butor,Michel]
1926‐2016。フランスの小説家、詩人、批評家。フランス北部モン=ザン=バルールで生まれる。ヌーヴォー・ロマン(Nouveau Roman)の作家の旗手のひとりと目される。1956年、小説第二作『時間割』(L’emploi du temps)でフェネオン賞(le Prix F´en´eon)を受賞、翌年1957年第三作目の『心変わり』(La Modification)でルノドー賞(le Prix Th´eophraste Renaudot)を受賞し注目を集めるた。画家とのコラボレーション作品は数多く、書物を利用した表現の可能性を追求し続けた
石橋正孝[イシバシマサタカ]
1974年、横浜生まれ。東京大学大学院総合文化研究科博士課程単位取得退学、パリ第八大学大学院博士課程修了、博士(文学)。現在、立教大学観光学部准教授。専門は十九世紀フランス文学(ジュール・ヴェルヌ)
福田桃子[フクダモモコ]
1978年、神奈川県生まれ。東京大学大学院人文社会系研究科博士課程単位取得退学、パリ第四大学大学院博士課程修了、博士(文学)。現在、慶應義塾大学経済学部准教授。専門は十九世紀・二十世紀フランス文学(マルセル・プルースト)およびフランス映画
岩下綾[イワシタアヤ]
1979年、東京都生まれ。パリ第四大学大学院博士課程修了、博士(文学)。現在、慶應義塾大学准教授。専門は十六世紀フランス文学(フランソワ・ラブレー)
小川美登里[オガワミドリ]
1967年、岐阜県生まれ。カーン大学にて博士号取得。現在、筑波大学人文社会系准教授。専門は現代フランス文学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
燃えつきた棒