内容説明
流動し続ける現実に、文学は、宗教は、どう向き合うのか。福島県三春町在住の僧侶・作家による、十年以上にわたる「風流」=「ゆらぎ」の軌跡と禅のエッセンス。「今」にゆらぎながら、常に重心を取り直す禅の智慧。
目次
1 三春の桜
2 有縁無縁
3 福島で読む
4 文学の自由
5 片手の音
6 幽玄に向かうとき
著者等紹介
玄侑宗久[ゲンユウソウキュウ]
1956年、福島県三春町生まれ。慶應義塾大学中国文学科卒。さまざまな仕事を経験した後、京都・天龍寺専門道場に入門。僧職の傍ら、精力的に執筆活動等を行なう。臨済宗妙心寺派福聚寺副住職を経て2008年、福聚寺第35世住職に就任。11年4月、東日本大震災復興構想会議委員(~12年2月)、12年6月に京都大学こころの未来研究センターの連携委員、また「たまきはる福島基金」理事長となる。01年「中陰の花」で芥川賞、「文藝春秋」06年12月号の柳澤桂子氏との往復書簡「般若心経いのちの対話」で文藝春秋読者賞、14年『光の山』で芸術選奨文部科学大臣賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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hirayama46
3
はじめての玄侑宗久。Twitterをやっているとたまに僧侶の方の超人エピソードが流れてくるけれど、当たり前だけど血の通った人間なんだよな……とは思いました。2021/11/30
山男777
2
作家の玄侑氏僧侶でもある。3.11原発爆心地から50キロ未満の福島三春町に在住。放射能飛散の影響も被る。遅々として遅れる原発対応、忸怩たる思いを本に中にも散見される。日頃何気にこんちゃくを食すが、手間暇かかる食材のようで、エッセイの中で印象が濃い。難解な仏教用語もふんだんにでてくるので面白くない部分もあった。2015/04/20
彩美心
0
臨機応変に千変万化する自然としての自分を大切にして生きたい。2020/11/06
彩美心
0
玄侑さんの文章好きだな。とてもためになった。2018/04/22