内容説明
おっとりとした地方都市、北国の素朴な温泉宿、シチリアの小さなレストラン…旅の思い出を中心に、めぐりゆく季節への感懐を綴る。没後1年、未刊行エッセイ集・第3弾。
目次
1 季節のある町(春を待ちながら;娘と梅 ほか)
2 兄の面影(生まれは水沢;小学校の先生たち ほか)
3 おりふしの旅(温泉宿の魅力;懐かしい宿 ほか)
4 シチリア再訪(小説 わが友ミケーレ)
著者等紹介
常盤新平[トキワシンペイ]
1931年岩手県水沢生まれ。小学校から高校まで仙台で育つ。進学のため上京し、翻訳家を目指しながら出版社に十年間勤務したのち、1969年に独立。ノンフィクションや現代小説の翻訳を手掛けるかたわら、アメリカの文化を紹介する本を次つぎと刊行。1986年には初の小説集『遠いアメリカ』で直木賞を受賞し、以後、市井の人びとの哀歓を描いた作品を発表する。エッセイの名手としても定評があり、著書多数。2013年1月22日逝去(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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Aoki
6
うーん、残念ながら合わなかった。常盤さん初読みでこの選択というのが間違いだったかも。老年の日々を悠々自適にしかし淡々と過ごす様子が延々と続くような感じで。エッセイの中にはもちろん素敵と思うものもありましたが。年代の相違がちょっとあり過ぎたか、もしくはその感じ方や雰囲気は分からなくはないくらいの隔たりが逆に嫌悪感となったか。2014/05/07
hirayama46
2
はじめての常盤新平。新潟日報や日経新聞などに掲載された短めのエッセイを中心に収録。老いを迎えながらも満ち足りた日々を送る伸びやかなエッセイで、いい年齢の重ね方だなあ、と羨望してしまいます。おそらく自分はそうなれないだろうな、という気持ちももちろんありますが……。2022/07/19