内容説明
21世紀のマーケット・トレンド「シェア」。「シェア」の思想によって近代的「愛」「制度」「空間」が変容するとき建築・都市はどのような姿で立ち現われるだろう。キーワードは、自由恋愛/近代家族/同性パートナーシップ/ノームコア/Gゼロ/データ駆動型政治/新型スラム/貧困の共有/住民投票/ワークショップ/小さな経済/ポスト・ポスト構造主義/換喩としての建築/ジャンクスペース/都市のプライバティゼーション/Starchitectから多中心的ネットワークへ/空間からエレメントへ…
目次
1 都市化・近代化・市場化(近代都市の根拠―新型スラムと二一世紀の都市の課題;近代をリノベートする通時的かつ共時的アプローチ ほか)
2 政治・家族・コミュニケーション(地域社会を「シェア」するミクロな政治―具体性のための制度設計;個がつながる時代の、家族・社会・建築 ほか)
3 働き方・生き方・価値観(悪いこともできる建築―秘密とモノ;ひらかれた形式Network,Takes Over ほか)
4 座談(シェア、ネットワーク、エレメントとしての建築―価値の不確かさに向かって)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
hobby no book
2
建築や空間デザイン的なものには興味があるのだけれど、どうもシェアというのにはあまり惹かれないし可能性も感じられない。ゆるいつながりというか、ハウスやカーのシェアのようなものだと、どうしても表層的というか、深入りはしづらいと思うので、思考する際にどこまで本気で向き合うというか、付き合えばいいのか、いまいち距離感がつかみづらくて、こうした論考を読んでいても、どうも薄く感じてしまう傾向がある。こういう感覚は「ワークショップ」的なものにも強く感じるな……。2016/01/05
motoki fujitani
0
広く「シェア」を捉え、ネットワークや構造といったワードも出て来たように、概念的に再考しなおしていたため、学際的な書であり、楽しめた。403のマテリアルを地域や建物のコンテクストとつなげ、展開している事業は地方都市での可能性を感じ、非常に興味深かった。また、連氏の受注形態を抜け出さなければならないという目指すものはとても共感でき、今後の動向にも注目したい。やはりネットワーク世代の創り出す思想は上の世代よりも共感出来るものが多く、面白い。2016/07/09
-
- 和書
- 暦でわかる園芸作業