出版社内容情報
累計40万部突破!『最後の医者』シリーズの著者が作家生活10周年記念に書き下ろす感動の恋物語! <あらすじ>路地裏にひっそりと建つ豪邸。そこには4人の男たちが暮らしている。外国帰りの紳士、元ホスト、不器用な眼鏡男子、気ままな王子。超美形揃いな彼らが営むのは謎のクラブ「ヒペリカム」。訪れる人々のどんな悩みも無料で解決してくれるという。だが、実は彼ら自身にこそ人に言えない秘密があって……。時を越えて交錯する願い、煌めく奇跡の瞬間。恋は世界の法則さえねじ曲げる!自分を変えたい人々に贈る感動のラブ・ストーリー誕生! 人生は難儀で、美しい。
内容説明
「付き合うって何?」。謎の洋館「ヒペリカム」を訪れた男女の恋愛相談に、気分屋の大学生・篠田と堅物眼鏡の谷堂が応じる。反発し合う二人が問題解決へ奔走する、本当の理由とは?そして、謎に満ちた紳士・春日部はなぜクラブの運営を続けるのか?舞台を古きイタリアに移し、彼の若き日々が明かされる時、秘められた一生に一度の想いが時間も国籍も越えた奇跡を起こす!自分を変えたい人々に贈る感動の恋物語、完結編!作家活動10周年記念作品。
著者等紹介
二宮敦人[ニノミヤアツト]
1985年東京都生まれ。一橋大学経済学部卒業。フィクションとノンフィクションの垣根を越えて活躍(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
yukision
59
下巻は「クラブ ヒペリカム」のオーナー、春日部さんのお話がメイン。ほぼホストとか関係ない話になっているが、全体的に温かく優しい話だった。檜山君の今後が気になる。2021/01/14
Junichi Yamaguchi
37
『誰かにとって簡単なことが、他の誰かにとってもそうだと限らない』… 「悲しみを終える」ことは、1人よりも誰かと一緒の方が少しは早くなるのかもしれない。 その過程で、人生の美しさに気が付けたなら、そんなに素晴らしいことはない。。2019/11/10
shoko
26
下巻も優しさでいっぱいでしたが、ヒペリカムに来るお客様とのエピソードからそれぞれの人物たちの過去を知る、ような展開を期待していました。そうなればもっとながくつづけられるのに。2020/10/23
なな
25
上巻からの続き、八坂と赤松の結末にはキュンとしました。メインは春日部さんの恋物語。イタリア、ベネチアの情景を思い浮かべなから読み進めました。少女ルチアがとても可愛らしい。好きな人を思いやること、結婚して一緒にいることだけが幸せとは限らない。春日部さんの選択には納得できましたが、辛く切ない感情が溢れてきました。現在に至る結末に心があたたかくなりました。檜山、谷堂、篠田の3人もとても魅力的でした。ヒペリカムに迷い込んで話しを聞いてほしいです。2020/04/14
assam2005
25
好きな人と一緒に過ごし、一緒に歩むだけが「幸せ」ではない。長い年月を経て「幸せ」だと思えるのは、こういう時なのかもしれない。ただ甘いだけではなく、ちょっとほろ苦く、切ない思い。それを乗り越えたからこそ見えた「幸せ」。私はまたこの心境に至れるほど熟練してはいないので実感したことはありませんが、この心穏やかな気持ちはちょっと憧れてしまうかも。「好きな人の足枷になりたくない」という思いから選択した結果がそれぞれ違うことが引っかかった。結局、幸せって自分の置かれた状況に納得できるか否かで決まるのかな。2019/10/12