出版社内容情報
『このミステリーがすごい!』大賞受賞の実力派ミステリー作家が放つ、落語トリック!
内容説明
夢破れ、失意のドン底だった女子が出会ったのは、落語!勢いで弟子入りし、青葉亭かりんという名で懸命に修行する中、ある日、寄席で一人だけ全く笑わないおばさんを見つける。クールなイケメン兄弟子・舎林の助けを借りて、その謎を探ってみると、思わぬ真相が―。事件解決のヒントは毎回、落語の中に隠されている!?夢、恋、挫折、そして失踪したかりんの父を辿るドラマに、笑えて泣ける人情ミステリー!!
著者等紹介
伽古屋圭市[カコヤケイイチ]
1972年、大阪府生まれ。公務員退職後、全国を放浪。第8回『このミステリーがすごい!』大賞・優秀賞を受賞、2010年に『パチプロ・コード』でデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
たるき( ´ ▽ ` )ノ
54
面白かった!!落語はほぼ知らないし、興味もなかったけど、ちょっと聴いてみたくなった。最後の話にはちょっぴり感動(*´꒳`*)それにしても、舎林兄さんは鋭すぎる・・・。そしてかりんはよくあんな難しいヒントで答えにたどり着けたな。2018/03/14
hirune
39
【Kindle】青葉亭かりんの謎解き高座と言っても兄弟子の舎林兄さんに頼りきりだけど😅上方落語と東京の落語の違いとか全然知らなかったので興味深かったです。2022/07/21
桜父
36
初めて読む作家さんでした。漫才の夢が破れた「木佐貫香乃」はひょんな事から落語家の「青葉亭楓林」師匠に弟子入りしてしまう。そこで起きる日常のミステリーを落語の演目に准えて解決して行くストーリー。兄弟子の青葉亭舎林がヒントを出し、香乃が解決に導く流れは読んでいて楽しかったです。上方落語の定石や起こりが読めたのは勉強になりました。続巻が読んでみたいです。青葉亭かりんちゃんの成長が楽しみです。2015/10/21
よっち
33
漫才師コンビを解消し失意の香乃が落語と出会い、弟子入り志願して落語家を目指す人情ミステリー。会ったことがない父親が落語家であえて避けていた落語家への道。落語自体へのアプローチはわりとあっさりめでしたが、謎を解く示唆をくれる頼れる兄弟子・舎林にも支えられつつ、寄せで全く笑わないおばさんの謎や元コンビの鈴、わだかまりの残る母親や父親のことなど、人との繋がりを大切にするおっちょこちょいだけど前向きな香乃の奮闘には好感。様々なことを乗り越えてついにデビューする青葉亭かりんこと香乃を応援したくなるような物語でした。2015/10/28
nyanco
30
伽古屋さんの新作は女性落語家を目指すかりんが主人公のライトミステリー。舎林兄さんが「しかしあれだな…まるで〇〇のような話だな」と、落語になぞらえて日常の謎を解き明かす。設定自体は面白く、伽古屋さんらしいライトミステリーで謎が解けたことで気持ちがほんわりするというところはとても良い。しかし古典落語を題材にした割には浅いのが残念。古典落語とミステリー、他にも書いていらっしゃる方がいるし、古典落語自体のファンも多いので、落語のあらすじだけ…というのは軽さが否めない。続→2015/09/29