出版社内容情報
音楽療法ミステリー!春風のように優しい草食系医師が音楽であなたの心を癒します!
内容説明
悩める患者の心を音楽で癒す心療内科「のどか音楽院」。その院長・長閑春彦は春の海のように穏やかな青年だ。だが、実は人の心に秘められた楽曲を聴く能力を持っている。ポップスからクラシックまで流れてくる一曲を手掛かりに、長閑は患者の隠された不安や迷いの原因を解きほぐしていく。やがて、長閑自身の哀しい過去も明らかになって…。切なくて、あったかくて、音楽がもっと好きになる連作ミステリー!
著者等紹介
沢木褄[サワキツマ]
東京都出身。上智大学文学部卒業。本作が初の小説作品。ラジオドラマ、ゲームシナリオ、マンガ原案などの幅広い執筆活動を行っている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
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aquamarine
55
本人も知らない、その人の心の中で流れている楽曲を聴くことができる心療内科医が、曲を処方することで患者を癒すお話です。彼に関わった女子高生の視点で連作短編の形で話は進みます。心療内科医の長閑はのほほんとしているようで本当に患者のことを思う優しいお医者様で人との関わり方がとても素敵でした。ただ一番肝心なそれぞれの患者の曲目が知っている曲でも原因と結びつけるのにぴんと来ないものが多くて残念です。特に最後に明らかになった過去の出来事は事件も曲も痛々しすぎです。目の付け所はいいのに勿体ないというのが正直な印象です。2015/06/22
はつばあば
42
産婦人科医が心療内科。医者だから知識はあるのだから別におかしくはない。米山さんの「ロックド・イン症候群」に比べたら雲泥の差で読み易い。作者が本物の医者だからこその難解差。1曲処方されなくても私は「天使にラブソングを」がいい。断捨離で何百枚もあったDVDを処分してしまったが・・もう一度「天使にラブソング」を2巻、読了後注文してしまった。穏やかに生きる長閑先生にも苦悩の果てに今がある。誰もが一生を穏やかに暮らせないなら、老後だけはゆったりと暮らしたいものです。さて医者関係二種類、全部揃えたのに却下したい気分2022/08/07
hirune
40
【Kindle】うーん、なんかもう納得できない点がいっぱいある…😅まず満希の彼氏の田中、長い目で見たらオススメ全くできない気がするんだけど、恋は盲目ってやつ?徳治じいさんの件は本人が拒絶してるのにしつこ過ぎると思ったし、最後の雑誌に出鱈目書いた記者梨本の件だって、謝罪文なんかで納得できる問題じゃないよね?梨本は逮捕されなくても訴訟問題にはなる案件だよ!毎日張り込んだ取材陣だって自分で色々調べてみれば出鱈目だってわかるはずなのになぁ。。2023/04/07
み
22
棚から手にした初読みの作家さん。さくさくと♪覚りの1種のような能力、あたしの曲はどんなだろ?続編があるようなので、そのうち読むかな?2017/05/01
しゅてふぁん
19
心の中の音楽が聴こえてきて、その曲の背景から悩みを解決する診療内科医。‘春っぽい感じ’の長閑先生、いいなー。もの凄く癒されそう。満希の母の豹変っぷりには笑った。自分の中からはどんな曲が聴こえてくるんだろう。長閑先生に診てもらいたい。2016/04/30