内容説明
あと一年で失明する女。就職活動を開始した男子大学生。蚊に刺されやすい男。初体験を空想する女子高生。ブスだと気にするOL。夏休みの宿題を始める少年など…彼らは一様に「日記」をつけ始める。誰もが「フツウ」のフリをしながら、他人には言えない秘密を抱えている。やがて妄想が彼らを支配し、穏やかだった日常を破壊していく。告白、独白、ブログにメール等々と形を変えていく日記。あなたはその狂気渦巻く禁断の世界に耐えられるか!?
著者等紹介
二宮敦人[ニノミヤアツト]
1985年東京都生まれ。一橋大学経済学部卒業。WEB上で発表していた作品が大反響となり、2009年『!(ビックリマーク)』でデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
モルク
100
いろんな人の日記形式の日記、詩集、ブログ、遺書…全てが狂気。しかも、自分は正常であるという思い込みの中で狂気の世界に突き進む。ばらばらのはずが、最終話で…。「だいたいこんな日記を最後まで読むなんて、やっぱり普通の人じゃないよ」と、言われてしまった。そうか!私も仲間なのか…。2020/11/24
しーちゃん
64
私は壊れている。ただ、その自覚があるならまだ救いようもあるかもしれない。だれが読むでもない「私の日記。」最初は丁寧に、いつか読み返す時のために。やがて、雑に、惰性で、書き手の本性が出た時、自分の中の狂気に気付く。年齢も性別も違う15人の「日記。」秘密の暴露、バカバカしいと思うか、共感するか、一つの章が短いので18禁と言えどあっと言う間にサクサク読める。あまりに多数の壊れた文章を読んで、疲れること必至。2019/04/28
JKD
60
なんとも不気味で狂った人たちのショートホラー集。Fの日記、Zのブログ、Rの詩集… よくまぁこれだけ多様なネタが集まったものだと感心。中でもネット系の話は流れの中にできる間合いが絶妙。Uの送信メールボックスは斬新でした。2019/02/11
うっちー
58
東京芸大と同じ作者‼️私も壊れているのかも2020/06/08
dr2006
48
スラスラ読める崩壊系日記のアラカルト。他人の内面を慮るスキルを養うという意味ではむしろ、18歳以下の人に読んでもらいたいくらいだ⒲日記を書くことは主にその一日の出来事を振り返ることだが、言葉や文章に整理して吐き出すことによって充足し、一種のカタルシスも得るだろう。一方、SNS等世の中にさ晒されている他人の自己満足な日記を読んでも、情報取得的に興味をそそられる以外にメリットを感じられない。という自分はブログを書き続けているのだが…爆2024/02/12