内容説明
最初から、新しい診断法であるPCR検査を信頼しきっては、取り返しのつかない過ちを犯してしまう可能性がある。このため、本書では、PCR検査の抱えている問題点について、カテゴリーに分けて、いくつかの観点から詳細に考えていく。
目次
第1章 病原体同定にPCRは使えるのか
第2章 PCR検査はRNAウイルス変異体を検出できない可能性がある
第3章 PCR検査は未知の微生物を検出している可能性がある
第4章 PCR検査による同一性の確認は、事前調査なしでは不可能である
第5章 すべてがPCR検査によって作られた仮説である
第6章 PCRはRNAウイルスの検査に使えない
著者等紹介
大橋眞[オオハシマコト]
医学博士、京都大学薬学部卒業。東京大学医科学研究所、宮崎医科大学(現宮崎大学)、米国ウィスター解剖学・生物学研究所を経て、徳島大学教授。現在は徳島大学名誉教授、モンゴル国立医科大学客員教授。専門は感染症・免疫学。マラリア・住血吸虫症などの感染症をモデルとした免疫病理学や診断法開発、自己免疫疾患に対するワクチン研究を専門としながら、市民参加の対話型大学教養教育モデルを研究してきた。開発途上国における医療の課題解決にも取り組んでいる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
きゃれら
12
ちょっと残念本。PCRを発明したノーベル賞学者キャリー・マリス氏自身が、PCRを病気の検査に使ってはならないと言っていたという。この本はPCR検査の原理から説き起こし、変異のスピードが早いとされるRNAウイルスの特定にPCR検査を用いる矛盾を徹底的に論じている。ただ、最新のPCR検査機は、変異への対応もしているようだ。PCRが何であり、何を行なっているかを知ることができたのは、収穫、かな? 著者の言う「PCRがなければ、こんな騒ぎにならなかった」というのはそうだと思う。少なくともアジアでは。2021/05/12
千本通り
8
TVに出てくる専門家はウイルス学の専門家でもなく、臨床医はPCR検査の原理すら知らないんじゃないか? まして玉川徹は単なる健康オタクの素人でしかないのに、なんであんなに偉そうにわかった顔してしゃべっているんだ? 変異株? コロナはしょっちゅう変異しているんですけど、PCRで一体何を見ているんだ?と思ってしまう。 2021/03/03
村山トカレフ
5
未だに新コロを未知のウイルスと信じて恐れ、マスク、フェイスシールド(笑)、念入りな手洗いに手指消毒、ソーシャルディスタンス(笑笑)、ステイホーム(笑笑笑)の対策は必須であり、今は我慢の時、外出や移動はなるたけ控え、友人と会うことができないのは当たり前、夜の街(爆)での飲食なんか感染の根源、ライヴ? は? なに言っているの。ダメ絶対に決まっているでしょう!……など、口角泡を飛ばして語り、「早く3回目の緊急事態宣言を出せ!(驚愕)」などと正気の沙汰とは思えない言葉を吐く人間ははっきり言ってバカです。コメへ続く2021/03/31
FK
5
啓蒙書とはいえ専門書といってもいい内容なので、やや難解。ユーチューブを観ていたので、使われている用語になじみがあった分、読みやすかったと言える。とはいえ一読で、きちんと理解できているわけではない。またユーチューブでは分からなかった「同義置換」などの中味についても分かるようになった(すぐ忘れてしまっているが)。一言での結論としては「PCR検査が止まれば、コロナは終わる。」(P.201)ということになる。おすすめではあるが、覚悟して読む必要がある。とても大事なことなので、多くの人にすすめたいのではあるが。2020/12/12
山根清志
3
「大きな流れに対して疑問を呈することは、思考力を必要とする」「新型コロナウイルス感染症は、PCR検査がなければ、成り立たない」「PCR検査が止まれば、コロナは終わる」 2021/06/04
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