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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
singoito2
9
読友さんきっかけ。「近代日本の国家と浄土真宗」に続く掘り出し物二連発。明治維新によって自らを「日本」画家として確立するよう迫られた人たちはどうしたか、という上記の仏教本と同様のテーマ。「国民国家となって以来それぞれ創り上げてきた日本画、中国画、韓国画といった国号絵画を、再び互換性のある絵画に再編することは、各国の絵画がおかれている位置をあらためてあきらかにするとともに、これからの美術として進む上で基盤となる大きな文脈を得ることにつながる」P280という結論はまことに納得のいくものでした。2024/08/19
MICKE
6
ここまで岩絵具について書かれている本はないね、ありがたい本。 日本画ってなんだろうっていう時に、じゃあ、中国画、韓国画は?ってなるな。2021/11/19
saladin
2
最近、島成園を調べているが、そもそも彼女が活躍した大正・昭和初期はどのような絵具を使っていたのか、と思って。彼女についても、北野恒富関連で少しだけ言及されている。近代岩絵具最早期の作品を描いた横山大観・北野に続く日本画家だったことが確認できた。2024/07/20
やん
2
水彩や油彩といった洋画はさておき日本画というものがよく分からず、展覧会で見るたびにそれがどんなものなのかずっと気になっていた。先日美術館の帰りに図書館に寄って探したところ本書に出会った。当たり前だがタイトルの「日本画と材料」、副題の「近代に創られた伝統」というのがよく理解できる本だった。西洋顔料、岩絵具、和紙、水墨画、模写と日本画との関わりを章ごとに論じている。岩絵具というものを初めて知った。欲を言えば言及されている図版がもっと充実してるといいが、専門家にとっては紹介するまでもなく常識なのかもしれない。2024/06/17
koko0koko
1
伝統的と考えられていた日本画が明治以降に作り出されたものであるというのを述べた本。この手の話は日本画に限らず政治や宗教など色々あるし、日本国以外にもある。そしてどれも西洋と対峙しつつ・・・と一定の型があるなと。とにかく現在の自分の認識が改められる面白い本でした。2024/07/28