出版社内容情報
ソ連解体に伴い、人々の生活は否応なく変わった。各世代の女性たちに焦点を当て、大きな流れに飲み込まれた20数年の経験を聞く。
内容説明
ソ連の解体に伴い、人々の生活は否応なく変わった。各世代の女性たちに焦点を当て、大きな流れに飲み込まれた20数年の経験を聞く。
目次
1章 未来へ進むロシアのアラフォー(学位と居住許可(プラピースカ)、国籍に翻弄されたビオレッタの場合
逆境を生きてきたレーナの場合
ロシア版キャリアウーマン、ガリーナの場合)
2章 人生を変えたいロシアのアラフィフ(宅建主任のレーナの場合;闘う女性ナターリヤの場合)
3章 現実を直視するロシアのアラカン(友達同士のナターリヤとベーラの場合;人生いろいろ、マッサージ師ブラニスラヴァの場合;娘が生きがいのニーナの場合)
おわりに 私の中の再発見
著者等紹介
五十嵐徳子[イガラシノリコ]
天理大学国際学部准教授、旧ソ連地域研究(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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晴天
1
ソ連解体時に10代~40代だった各年代の女性たちから、これまでの半生とソ連解体が及ぼしたインパクトについて聞き取るインタビュー集。もちろん1人として同じ人間などおらず数人の調査から一般化できるものでもなく、ソ連解体時にはまったく違った問題も起きている。たまたま進学を控えて居住許可を抜いたところだったので無国籍となるケースには驚いた。これらの中で共通性が強いことは、人脈が何よりも大切だということ。法令が不当であったり運用が一様ではなかったりする中でも、ツテがあれば結果を得られることもある。それにつきる。2021/06/26
工藤 杳
0
ロシア女性のかたる生きた歴史。2017/01/09
宵子
0
ロシアで生活しているアラフォー、アラフィフ、アラカンの女性たちにインタビューしたもの。回答者の殆どがバツイチ(配偶者との死別も含む)が独身だったことにも驚いた。あと出身地が南ロシアorカフカス(特にバクー近辺)が多かったことも。またテーマがソ連解体であるため、ソ連崩壊後の人材流失についてしばしば話題にあがる。でも、イスラエルにける14%が旧ソ連からの移民であるロシア系ユダヤ人だったのは意外だった。 あとメトロとかの乗り物で老人に席を譲ってくれるのは、中央アジアからの移民が多かったとかも。2014/07/14