内容説明
女性が社会進出を果たすまでの長い長い道のり。そのはじめには「本」があった。ロシア女性の知的目ざめと読書の関係。
目次
第1章 女性読者の誕生(ピョートル一世の近代化・西欧化政策―ロシア女性の識字教育と財産権;ロシアの近代化における書籍の役割)
第2章 読書への関心の高まりと社会で活躍し始める女性たち(十八世紀の書籍の予約購読者について;読書への思い―エカテリーナ二世とダーシコワの場合;女性読者の関心分野;女子教育と新しい女性の理想像;女性向け雑誌の登場;文芸サロンの素敵な女主人たち―女性の新たな役割)
著者等紹介
中神美砂[ナカガミミサ]
愛知県生まれ、1977年大阪外国語大学ロシア語科卒業、2003年東京外国語大学大学院地域文化研究科博士前期課程入学、2005年同大学大学院修士号取得、2010年学術博士号取得。専門は18世紀ロシア文化史。現在、東京工芸大学非常勤講師、ロシア語通訳・翻訳家、ロマノフ王朝に関する文化講座を各種文化センターで開設(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ごー
3
ロシアの貴族の女性がいつ頃からどんな本を読むようになったか、そして19世紀に出現した、女性が主催する文芸サロンについて。日本は平安時代から女性が小説や随想を書いたり、歌を作ったりしていたわけで、女性文学の先進国の一つと言えそうだが、この本で取り上げられている18世紀、19世紀の日本の女性たちはどんなものを読んでいたのだろうか。2016/09/11
nappyon
1
英仏で女性作家が活躍する中、17世紀までのロシアの貴族女性たちは不自由で閉鎖的な生活をしていた。しかしその後、19世紀には女性によって文芸サロンが開かれるようになる。その間の、ロシア女性たちの(主に読書)生活について書かれた本。ピョートル一世やエカテリーナ二世の上からの政策や、書籍の購買層、あるいはどのようなジャンルの本が読まれていたかなどが言及されています。ロシア史の知識がなくても読めてよかったです。サロンの女主人たちのエピソードには惹かれるものあり。2013/10/01
コカブ
0
ロシア女性の読書について追った本。もちろん、ここでいう女性とは、読書のような余暇に手を出す暇・資金のある上流階級の人達だ。18世紀にはピョートル1世の改革で、女性が財産権を持つようになり、貴族層で女性の自立化が進んだ。さらにエカテリーナ2世が即位すると、ダーシコワ公爵夫人が官職に着いた。エカテリーナ2世は読書を奨励し、この頃から女性の読書・勉強が普及し始める。やがて19世紀にかけて、女性向けのモード雑誌が発行されたり、女性が主催するサロンが開かれるようになる。ロシア貴族を扱った本は珍しかった。2014/04/10




