内容説明
厳しい日本の自然に根づく風力技術は確立できるのか?大規模な洋上風力技術は開発できるのか?小形風力の自由で健全な市場形成が実現するのか?騒音などの環境問題は解決できるのか?…などの疑問に明快に答え、電力の系統連係など風力技術を生かすために不可欠な社会制度の変革について考える。
目次
第1章 風車のしくみと使命(風車はどのような機械装置か;風車のかけがえのない特性;商業風車の幕開け;大型風車の開発;商業風車の系譜;地球温暖化時代への突入;風力開発の到達点;固定価格買取制度と風力発電の市民権;未来エネルギーの資質;系統問題と地域独占)
第2章 挑戦から未来へ(サンシャイン計画の終了;台風下で回る小型風車;小型風車の市場形成;世界の風力研究を見守るIEA風力;洋上風力;事故調査活動;風車の環境インパクト;これからの風力開発)
第3章 原発事故と日本のエネルギー(原発事故後の一市民としての再出発;水域の放射能汚染;天災と人災;放棄されたリスク管理;「安全神話」の崩壊;無主物責任;原子力技術は管理できるか;社会化された治外法権;ドイツの決断;日本のエネルギー)
著者等紹介
松宮〓[マツミヤヒカル]
1943年東京都生まれ。1974年東京大学工学系大学院博士課程機械工学科修了、工学博士。1974年通商産業省工業技術院機械技術研究所入所、2001年(独)産業技術総合研究所に組織替え、2004年同研究所退職。九州大学大学院工学研究院教授を経て、現在、産業技術総合研究所招聘研究員。2007年設立の(株)HIKARUWIND.LAB代表取締役。団体委員として、国際エネルギー機関(IEA)風力・執行委員会・日本代理委員、(独)新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)技術委員、同・洋上風力発電技術研究開発委員、同・次世代風力発電技術研究開発委員など(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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