感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
きさらぎ
8
幕末の儒学者、中沼了蔵。隠岐に生まれ、京に出て山崎闇斎系の儒学者、鈴木遺音に学び、孝明天皇が立ち上げた学習院の講師となり、十津川郷士の教育に携わり、西郷従道や川村純義、桐野利秋、中岡慎太郎らに学を授け、戊辰の戦では征討将軍仁和寺宮の参謀となり、維新後は明治天皇の侍講を務めたという。他書で全くみた記憶のない人物なのでちょっと確認してみたいとは思うが、それにしても中々の人物である。明治政府を辞した後は塾を開いて教育に力を尽くしたという。幕末維新の切り口として面白い人物だと思う。2019/06/07