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内容説明
外来種はすべてワルモノという認識を改め、令和の自然観をアップデートせよ。
目次
第1章 外来種と在来種の境界線
第2章 なぜ外来種はワルモノにされるのか?
第3章 外来種を駆除して何を守るのか?
第4章 人が手を加えるのはそこまで悪なのか
第5章 必要なのはケース・バイ・ケースの対応
第6章 群馬県邑楽町に見る外来魚駆除の現実
第7章 池田清彦が語る外来種問題の現在
著者等紹介
池田清彦[イケダキヨヒコ]
1947年、東京生まれ。生物学者。早稲田大学名誉教授、山梨大学名誉教授。専門の生物学分野のみならず、環境問題、生き方論など、幅広い分野に関する著書が多数ある。テレビ、新聞、雑誌などでも活躍している(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
mae.dat
70
外来種。その定義は恣意的。あぁ、そうそう。そんな気がします。 無闇に拡散する事は真に控えるべきと思いますが、定着してしまった種を根絶やしにしようとするのは甚だ疑問です。かな〜り前から。 エコシステムのコントロールは非常に難しくて、思惑通りに行かなかった例は枚挙に暇がない筈なんだよな〜。 群馬県邑楽町の事例は興味深く「外来魚駆除大作戦」が紆余曲折経て「釣り体験を通して外来生物問題や動植物物の命、中野沼の豊かな自然環境について考えてみましょう」になったそうな。 文字数問題ぃ。コンセンサス得たいなぁ。2020/05/12
Tomomi Yazaki
12
外来種を良くも悪くも思わないけど、外来種だから駆逐しても良いという思想は、ナチスの優生学の構造と同じで、子供達に明らかに悪影響を与えてしまう。本当に外来種は悪いの?一応規定では、明治以降に入ってきた生物を外来種としているが、それ以前の種は全て固有種なの?そもそも手つかずの自然なんかこの日本にはない。田んぼや畑は自然ではないし、里山なんか人間が管理することで成り立っている。そこには人間の損得が、そしてエゴが必ずある。この書は、私が子供の頃から持つ違和感を払拭してくれる。私も含め、世間は勉強不足なのである。2020/03/23
こまさん
6
本書の主張は一理あるが、詭弁も多い。 人類は雑種なのに雑種を許さないのはおかしいというのは時間軸を無視していて、進化の過程と防除を同一に論じる誤りだろう。また、保護されているチョウもある程度なら採っていいとか、大きいクワガタがいてもいいとかは自分勝手な主張。そして基本的な問題だが、「すべての命は大切」というのはその通りなのだが、保全生態学の視点を不勉強では? ただ、某番組が外来種を「ワルモノ」と断じていることは問題で、子どもに悪影響だと思う。しかし本書のような〝反動”が今後増えることも問題だろう。2019/05/27
🍭
5
468(生態学)、図書館本。株式会社つり人社2019年6月1日発行。一部同意できる部分もあるが、どちらにせよデータに基づいた比較をするべきではないか? という気持ちになった。里山は人為的な環境なのだから、その環境自体を保護するマンパワーや里山暮らしができる資金や土地がある/ない という話になるのでは? 環境保全の倫理を考えるためのテキストとしては優秀だが、遺伝子汚染についての文章はかなり粗く、触れてはいるものの外来種が持ち込みうるリスクの話をあまりしていない印象を受けた。遺伝的多様性は難しい問題だ。2024/12/29
うがり
5
ヒトは本当にエゴの塊だ。自分たちが繁殖していく中でこれは保護し、これは駆除しないといけない。それはどの生物だってやっていることに、それを高みから可哀想だからと守り都合の悪いものは消していく。自分たちが壊してきたものを自分たちの都合で治そうとするのは、それこそ自然に失礼である。本著のタイトルにもなっているかの番組に元々違和感を持っていたため、記者の方や池田先生が述べていることはスッと入ってきた。しかしこの外来種問題は簡単ではないな。2020/01/31
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