出版社内容情報
禁教・一揆などを経て、キリスト教はいかにして日本に根を下ろそうとしてきたのか。伝来から469年の歩みを辿っていく。 「長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産」世界文化遺産登記念、國學院大學博物館 西南学院大学博物館共同特別展「キリシタン―日本とキリスト教の469年―」図録。
キリスト教の伝来以降、宣教師らによる布教活動が進められてきたが、豊臣秀吉による伴天連追放令の発布以後、徐々に布教が制限され、江戸幕府による禁教、島原・天草一揆などが進展。信者は潜伏して信仰を守るか、棄教するかの選択を迫られた。
再び公の布教が可能となるまでには、明治維新を経てもしばらくの時を要し、信者が信念や信心を隠して暮らさなければならない時代が、つい最近まで現実にあった。
こうした状況下、キリスト教はいかにして日本に根を下ろそうとしてきたのか。そして、受け入れる立場の日本側の試行錯誤の様子など、469年の歩みを辿っていく。
ごあいさつ
凡例
謝辞
開催概要
序 章 日本宗教の重層性
第?章 キリスト教の伝来と普及
第1節 フランシスコ・ザビエル来航―イエズス会の適応主義―
TOPICS 1 南蛮文化―欧風文物の造形―
第2節 キリスト教の定着―キリシタン版と聖品―
TOPICS 2 キリシタンによる廃仏毀釈―禁教の一因―
TOPICS 3 地下に眠るキリシタン
第3節 海を渡った日本人キリシタン―天正遣欧使節の足跡―
TOPICS 4 千々石ミゲル夫妻墓が語るもの
第?章 禁教政策の展開
第1節 受難のはじまり―バテレン追放からキリシタン禁制へ―
第2節 島原・天草一揆―悪政に抗して―
第3節 江戸幕府の禁教政策―民衆統制と「崩れ」―
TOPICS 5 切支丹屋敷とシドッチ
第?章 キリスト教解禁への道程―開国と明治―
第1節 「信徒発見」と再布教
第2節 浦上四番崩れ―キリシタン最後の「旅」―
第3節 明治の宗教政策とキリスト教解禁
第?章 「かくれキリシタン」の伝統
終 章
年表
目録
参考文献
論 考
今野春樹 幸せなキリシタン―歴史観の転換―
大石一久 天正遣欧使節と千々石ミゲル―伊木力のミゲル夫妻墓所発掘から見えてきたもの―
木村直樹 原城を目指した武士たち―幕府軍はどのように構成されたか―
大橋幸泰 諸藩による島原天草一揆の記録と記憶
安高啓明 踏絵認識論―日本資料と外国資料の検討を通じて―
野藤 妙 ヨーロッパで出版された『日本切支丹殉教報告』―雲仙地獄の山入りを中心に―
内島美奈子 再布教期におけるパリ外国宣教会の印刷事業―プティジャン版とド・ロ版画―
中園成生 かくれキリシタン信仰―キリシタン信仰の実相―
深澤太郎 キリシタン展に寄せて
國學院大學博物館 西南学院大学博物館[コクガクインダイガクハクブツカン セイナンガクインダイガクハクブツカン]
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