内容説明
2016年に誕生30周年を迎えた『ドラゴンクエスト』シリーズ。ドラクエの作者・堀井雄二は「物語を体験する」ゲームを作り続けてきました。あるいは、あなた自身が主人公になることが出来る文学を描き続けてきたとも言えるでしょう。その試みは、実は村上春樹や、ライトノベルといった日本のすべてのポップカルチャーの進歩と密接な関係があるのです。いま、ドラクエが切り開いた新しい文学の地平への冒険が始まります。
目次
序章 文学としてのドラゴンクエスト
第1章 ドラクエ前夜―早稲田大学からポートピア連続殺人事件
第2章 キミが勇者になる―ドラクエの誕生
第3章 堀井雄二と村上春樹のデタッチメント―ロト三部作
第4章 大きな物語の消失―天空三部作
第5章 「ドラクエらしさ」の集大成と新しい時代へ―ドラクエ7からドラクエ8
第6章 ネットワーク上のもう一つの人生―ドラクエ9からドラクエ10
終章 そして伝統へ―ドラクエ11
著者等紹介
さやわか[サヤワカ]
1974年北海道生まれ。大学卒業後、音楽業界・出版業界での会社勤務を経て、ライターとして『クイック・ジャパン』、『ユリイカ』、『朝日新聞』などで執筆。関心領域は物語性を見いだせるもの全般で、小説、漫画、アニメ、音楽、映画、演劇、ネットなどのカルチャーを幅広く評論する(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
やすらぎ
198
ドラゴンクエスト、誰もが知るゲーム。物語を掘り下げていくのではなく、堀井雄二さんや村上春樹さんを絡めて若き時代背景とともに、黎明期のシリーズⅠからⅩまでを語っていく不思議で面白い本。漫画の面白さをゲームにしたい。キャラクターが成長していき自らが主人公と感じるもの、主人公から離れ現実と空想を行き来するもの、多様な道程が生まれるもの、いかにプレイヤーが楽しめるかを追求したい。技術が発展していく中で、ドラクエらしさとは何か。誰しももう一つの人生を送ってみたいもの。30年に渡る世界観は伝説となり、今も続いている。2023/08/27
おしゃべりメガネ
161
読友さんのレビューを読んで手にした本書です。『ドラクエ』と『村上春樹』をどう解釈してつなげていくのかが、読む前から興味津々でしたが、内容的には割りと『ドラクエ』側に重きをおいた作りとなっていました。もっと言えば『ドラクエ』云々というより、原作者である堀井雄二さんのお話がクローズアップされてます。あとは『ドラクエ』の進化(作成)の過程が書かれており、ドラクエフリークにはちょっとした豆知識として楽しめるのではないかなと。個人的にはハルキストとして、ちょっと『村上春樹』テイストが薄味だったのが少し残念でした。2017/04/26
へくとぱすかる
83
ドラクエも30年となると、世代を超えて多くの人に愛されたシリーズと言えるだろう。堀井雄二と村上春樹の類似・並行する面が指摘されるが、たしかにそれが時代の空気かもしれない。小説が良くてゲームは悪いとは、著者もうんざりするような、世間の思い込みだろう。すれた物語消費者があふれる時代に、物語をどう作るか、どうあるべきかは、それこそみんなの最大の関心事だ。2017/09/24
harass
74
ひいきのライターの評論。いわゆるドラゴンクエストを文学、物語として論じ、語り口などの考察。文芸批評的にこのゲームとその作者堀井雄二の来歴や春樹などとの比較や類似点を語る。シリーズごとのゲームの物語、プレイヤーの自主性と押しつけの物語とのバランスなど。相変わらず着眼点が面白いがこの本では中途半端に感じる。野心に溢れているが途中で力尽きたような。いくつかの魅力的な問題提議と不十分な考察にアンバランスさを感じる。少し残念。ゲーム評論自体が一般的ではないので希少価値として。2018/05/20
hnzwd
49
国民的ゲーム『ドラゴンクエスト』を文学作品として取り上げようとする試み?堀井雄二と村上春樹のニアミスから、世界観の近さを検証するのは面白い、、?時系列にドラクエを取り上げ、裏に流れるそこはかとない暗さを真のテーマだ、と捉えるのには完全に同意です。Ⅰ〜Ⅲのロト三部作とⅣ〜Ⅵの天空三部作を通じて、壮大なドラクエサーガを夢見た私としては、XIには期待してしまう訳ですが。その前にⅦやっとかないとダメかー。2017/02/04
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