内容説明
元サークルクラッシャーが暴き出す現代の“歪んだ”恋愛市場。
目次
序章 岡田斗司夫の愛人になった彼女とならなかった私
第1章 “ラブ・イズ・デッド”なニッポン
第2章 “サークルクラッシャー”の恋愛術
第3章 “クラッシャられ”る男たち
第4章 “理想の恋人”という病い
第5章 わたしたちは“お母さん”が欲しい
第6章 恋愛童貞と“不本意”な恋愛
第7章 サークルクラッシャーの“罪と罰”
著者等紹介
鶉まどか[ウズラマドカ]
1990年、東京都生まれ。中高一貫の女子校を卒業後、大学では日本文学を学ぶ。学業の傍ら「サークルクラッシャー」としても活動、約2年間で計5団体のサークルを解散に導く。現在は都内で働くOL。2014年9月にブログ『あの子のことも嫌いです』を開設(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Tenouji
15
同僚のあまりに受身的な姿勢に苛立ち、共感しながら一気読み!しかし、更に考えさせられてしまった。いい本です。実は「理想」が崩れるという意味では、こと「恋愛」に限らないんだよな、問題は…「職場」「老後」でも、「理想」とは違うもの、つまり「未知なもの」に対するリスクヘッジ、以前に、心構え(古い言い回し)が出来てない…そんな訳で、限りなくサービス業が続くことが予想され、凹みます。2015/08/15
りり
12
何気なく本屋で手にとった本。ある意味大当たりだった。タイトルはなかなかエグいのだが、中身は、自尊心と承認についての著者の体を張った体験を踏まえた内容が書かれており、snsやTwitterが発達した現代においての人間関係のややこしさが上手く書かれていると思う。著者はサークルクラッシャーなのだそうである。想像していた〝痛い”タイプの女性ではなく、客観性のある性格と感受性の豊かな印象を受けた。クラッシャられる男性達のあまりの受身ぶりはとにかく強烈!絶対に絶対に傷つきたくないから、決して自分からは動かないとは‥。2015/08/19
N.T
5
元サークラの著者がサークラとクラッシャられの双方について分析している。 さまざまな事例を挙げながらの分析を通じて見えてくるのは現代の若者のコミュニケーション不全。 大人になるまでに自己の確立と他者からの承認を得られなかった人たちが大人になるとき、クラッシュし、クラッシャられるのだという。 心理学的な読み物として面白いし、"ありのままの自分"を問う下り(P182)は諸行無常・諸法無我といった仏教的なものも感じさせる。 読み終えて恐ろしさと共に少しの共感を覚えたのは、自分もまたクラッシャられ体質だからか。2015/09/25
桐生あんず
5
「ありのままの自分」を肯定してくれる存在などいないのだ。愛される、愛するためには例えトイレの蓋の開け閉めの話であっても、相手を許容せねばならない時はあるのだ。最終章で述べられていた恋愛に対する考え方はとても心に響いた。2015/08/27
Ki
5
サークルクラッシャー、耳にすることはあったけど実際の手口とかが具体的に書いてあったのは面白かった。特にこの人の場合は意図的であったみたいですし。 ただこの本の真骨頂は、その経験を通した現在の若者の恋愛観について問題意識をもって考察しているところにあると思う。有名大を出て上場企業に勤めて稼ぎも悪くない、そんな人がなぜ異性に興味を持てなくなっているのか。 あくまでこの人の経験談がほとんどのソースだが、(すごい人生経験だなと思った)頷ける部分は多かったしあっという間に読み終わってしまった。2015/08/16