著者等紹介
堀田京子[ホッタキョウコ]
1944年群馬県生まれ。元保育士。現代日本文芸作家大賞、日中韓芸術大賞受賞
味戸ケイコ[アジトケイコ]
1943年北海道生まれ。絵本『あのこがみえる』でボローニャ国際児童図書展グラフィック賞を受賞。『花豆の煮えるまで』で第8回赤い鳥さし絵賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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やすらぎ
118
誕生日ケーキには歳の数だけロウソクを並べます。子どもの頃は毎年ロウソクが増えてワクワクしたけど、大人になると正確には数えたくなくなります。1本目に火が灯ると10歳までの思い出が蘇ります。母親の温もりや父親の背中。2本目は20歳までの記憶。反抗期や家族旅行。3本目の頃には親から離れます。旅立ち…ロウソクをそんな気持ちで数えたことはありませんでした。思い出とともに1本ずつ灯っていきます。歳を重ねるほど明るくなります。全てが灯った後に心の中で未来を想います。息をフッと吹きかけると一瞬の闇が訪れ、願いが叶います✨2021/04/18
ヒラP@ehon.gohon
17
堀田さんご自身の人生を語っているように思いました。 ばばちゃんのの生まれたのは戦時中。それからひとりで喜寿を迎えるまでの出来事を誕生日のローソクの中でひとり語りしています。 夢を抱き、保育士として働き、結婚して孫にも恵まれて…。 でも、悲しいこともありました。娘さんが先に逝き、ご主人も亡くされて、ひとりぼっちの誕生日です。 それでもワインを飲んで、しあわせに乾杯するする姿が輝いて見えました。 お話の最後を締め括る「海の歌」、実在するのでしょうか。 歌いたくなる歌詞でした。2020/04/30
ヒラP@ehon.gohon
13
【再読】大人のための絵本。2022/02/16
保山ひャン
1
誕生日、今までの人生を振り返りながら一人で祝う年老いた女性。連れ合いに先立たれてひとりのお祝いだが、寂しがるよりも、自分の生き様をしみじみと思い返せるのは、一生懸命に生きてきて、生き方に悔いなく肯定出来ているからなんだろうな、と感じた。夢の中の少女を描いていた印象の味戸ケイコさんの絵も、顔を正面から明るく描かれるようになっているあたり、味戸ケイコさんも人生に前向きな感慨を抱いていらっしゃるんだろうな、と推察した。2020/07/17
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- 和書
- 調理 〈応用編〉