内容説明
スポーツ指導における運動観察では、動きの外形的特徴だけではなく、実施している者の動感志向性まで見抜く能力が求められる。本書は、意識を持った人間の動きの本質を現象学的に把握する観察法について論究したものである。
目次
第1部 運動の質的把握と観察力の形成(運動の質的把握について;運動の類型的把握の内的構造;運動観察力の形成)
第2部 キネステーゼ理解のための志向分析(キネステーゼの概念とスポーツ実践における意義;学校体育におけるキネステーゼ把握の意義;キネステーゼ意識の発生とキネステーゼ・アナロゴン;運動指導における志向分析)
第3部 志向分析に基づく指導事例(プロレープシス原理からみたできない運動の理解―後転の事例;子どもの運動発達の見方)
第4部 指導実践における運動感覚意識(運動学習における自己観察活動の構造;運動感覚意識欠如の問題性;指導者の運動感覚意識覚醒の意義と方法;キネステーゼ解体の指導事例)
第5部 キネステーゼ理解の構造と研究法(キネステーゼ理解の構造;運動指導論の研究法)
附論
著者等紹介
佐藤徹[サトウトオル]
1953年島根県に生まれる。1976年東京教育大学体育学部卒業。1979年筑波大学大学院体育研究科修士課程修了。2010年博士(コーチング学)筑波大学。現在、北海道教育大学教育学部教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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