目次
第1部 子規とベースボールの関係を巡って(アメリカのベースボールと日本伝来;子規とベースボールとの出合い、取り組み;子規のベースボール解説と俳句、短歌)
第2部 明治と子規のベースボール(野球)を検証する(明治のベースボール(野球)の発展
子規のベースボール術を検証する
ベースボール(野球)用具、ルール、技術の発展(変遷))
第3部 夏目漱石、秋山真之とベースボール(野球)(漱石とベースボール(野球)
真之とベースボール(野球))
著者等紹介
岡野進[オカノススム]
1947年、広島県生まれ。1970年、東京教育大学(現筑波大学)体育学部卒業。都立小山台高校教諭、山梨県立女子短期大学(現山梨県立大学)助教授、明海大学経済学部教授を経て、明海大学名誉教授、中央大学法学部兼任講師。専門:スポーツ科学(陸上競技・トレーニング・コーチング)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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Miyoshi Hirotaka
15
四方を海に囲まれたわが国は、その防衛力のおかげで外国文化をアラカルトで取り入れてきた。明治期のエリートを魅了したのはベースボール。ルールの変化や用具の進歩が遅れて伝わり、十年単位で消化、受容される過程が実にわが国らしく興味深い。正岡子規は、打者を大砲に例え、陣地を奪う戦争と捉え、夏目漱石は投手対打者の勝負と捉え、野手は高価なボールを失くさないための球拾いと理解した。様々な解釈にもかかわらず、ベースボールは、「のぼーる」から野球に読みを変え、国民的スポーツに発展。今では投打二刀流の大谷が本国を沸かしている。2022/12/23
lonely_jean
2
著者のこれまでの著作一覧を最後に見て、狐につままれた気分になった。全て陸上関係。明治の野球の研究をすることになったのは、本当に偶然というか、巡り合わせだったのだろう。私が野球に興味をもち、少々マニアックなこんな本まで読むようになったのも、ふとしたきっかけからだ。野球の引力は強い。2018/10/14