内容説明
ビキニ水爆実験の年、わたしは13歳だった。あれから60年…リミヨおばあちゃんのすむ島のとなりで水爆ブラボーの実験がありました。海も空もきれいに見えるけどわたしたちは知っている水爆ブラボーがまきちらした毒はまだ消えていません…写真絵本。
著者等紹介
島田興生[シマダコウセイ]
フォトジャーナリスト。1939年生まれ。北海道出身。1974年から現在までビキニ水爆実験の後遺症の取材を続ける。1985年から91年まではマーシャル諸島マジュロ島で妻谷子と暮らす
羽生田有紀[ハニュウダユキ]
1964年広島市生まれ。広島大学文学部卒業。出版社勤務を経て、江戸時代から続く八王子の紺屋に通い、伝統技法に倣って藍の型染めを制作。型染めの文様のテーマは「理工系」、古代文字など。ビキニふくしまプロジェクトに2012年発足より参加。日本各地での島田興生スライドトークにスタッフとして関わっている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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☆よいこ
47
1954年3月1日、ビキニ環礁の水爆実験で被ばくしたロンゲラップ島の人々がいた。13歳で被ばくし、いまはおばあちゃんになったリミヨは近くの島に避難し教師として働いたが、いまだに島に帰ることができない。2011年3月11日の東日本大震災で福島の原子力発電所が事故をおこし、ふるさとになえれない人々に姿を重ね、心をいためる。▽第五福竜丸と同じ水爆実験の被害者。第五福竜丸の本は古さを感じるが、この本を合わせて紹介できれば、昔のことではないと伝えることができるかも。2019/08/29
がんぞ
6
人口密集都市へのAtomic Bomb は“人類に対するテロ行為”とも言うべきもので、「本土上陸作戦を行えば米軍兵士数十万が犠牲になる」という言い訳は「寛大な降伏条件を提示する」方法があったことを度外視している/日本から信託統治の権利を奪った群島海域で水爆実験をした。降下物。住民の被爆被害を人体実験したらしい。健康被害治療しなかったのは日本のAABCと同様。/遺伝異常が顕著なロンゲラップ島を去るのもNPKの船で。食料源のない小島で缶詰しか与えられず/2004年、汚染土を除去は建物周囲のみ「老人はいいが…」2019/09/19
ほしくま
1
『ふるさとはポイズンの島』を読んでいたので、これも気になって手に取りました。『ふるさと~』よりもわかりやすく、ロンゲラップの人々のことを描いています。ふるさとの島が知らず放射能で汚染され、もう安全だからと言われてそのまま暮らし、モルモットのように扱われた住民の方々。避難し、もう安全だから帰っていいよと政府に言われても、帰るのをためらう人たち…。福島の問題にも通じるものがあると思います。アメリカの水爆実験はずいぶん前のことに思えるけれど、影響は今も続いているのですね。2014/06/22
あみや
0
きれいな南の島でも、原子爆弾の実験で放射能の被害にあった人たちがいることがわかった。でも明るい笑顔で写真にうつっていて、海はきれい。2022/07/16