内容説明
イラクを攻撃して、世界は平和になりましたか?戦争前の美しい町並み、飛行機の爆撃、道を走る戦車、一度もしてもらえなかった誕生日、過酷な難民キャンプ、病院での治療、サッカーの試合、そして東日本大震災後に子どもたちが贈った日本へのメッセージ。イラクの子どもたちからの平和への伝言。
著者等紹介
佐藤真紀[サトウマキ]
1961年奈良県生まれ。早稲田大学理工学部卒業。(株)ブリヂストンで研究員として勤務。青年海外協力隊でイエメンに赴任後、JVC(日本国際ボランティアセンター)パレスチナ事務所代表、イラク戦争では緊急救援を指揮した。2004年にイラク医療支援ネットワーク(JIM‐NET)を立ち上げ事務局長に。メディア出演や学会発表、ワークショップ、執筆などの幅広い活動を行っている
堀切リエ[ホリキリリエ]
1959年千葉県市川市生まれ。明治大学で演劇学を学ぶ。風の子付属国際児童演劇研究所を経て劇団風の子に入団。日本全国や海外公演活動、研究所助手を経て出版社に入社。編集の仕事をしながら執筆活動をしている。群読の会「すいれん」に参加(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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みー
9
平和な日本では戦争という言葉は知っていても、戦争の本当の意味を知らない子が殆どだろう。もしかしたら、ゲームの世界の事。ドンパチ(表現が古い?)が楽しい。なんて思っている子(人)もいるのでは?それは、非現実世界であるから。でもこれが、目の前の現実だったら?こういう現実の恐怖と戦っている人々がいることを忘れないで欲しい・・。イラクはアメリカが落としたウラン弾で多くの子供がガンを発症している。そんな子供たちが東日本大震災に心を痛めている。自国の復興も大変な中、イラクは日本に8億円もの義援金を支援してくれた。2017/04/28
けいねこ
5
おおかたの日本のこどもには想像もつかないほどの痛みと苦しみを味わっているのだろうに、イラクの子どもは震災の日本を心配してくれている。「イラクを攻撃して、世界は平和になりましたか?」という問いかけが、重く響く。2015/12/11
KAZU
3
イラクの子どもたちが見た戦争、平和を願うメッセージが、絵本を通して語られている。湾岸戦争(1991年〜)、イラク戦争(2003年〜)で犠牲になった子供達。悲しい事が多いけれども、遠い異国の地の子供達に幸あれと願わざるを得なくなります。2024/02/19