内容説明
きれいな森、美しい湖、木々にはリンゴのみのる村…。けれど、ここには子どもがいません。「チェルノブイリに住む悪い魔法使いが、毒をまきちらしているからよ」お母さんはそう言うけれど…。少女カリーナが見た、チェルノブイリのその後の物語。
著者等紹介
今関あきよし[イマゼキアキヨシ]
1959年東京都生まれ。1979年に、三留まゆみ主演『ORANGING’79』がオフシアター・フィルムフェスティバル’79で受賞。1983年、富田靖子主演『アイコ十六歳』で監督としてデビューする
堀切リエ[ホリキリリエ]
1959年千葉県生まれ。明治大学で演劇学を学び、劇団風の子国際児童演劇研究所を経て劇団風の子に入団。日本全国、海外で公演活動をした後、本の企画・編集の仕事をしながら創作や評論、脚本を書いている。群読の会「すいれん」メンバー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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☆よいこ
80
写真絵本。チェルノブイリ原発事故。原作は2003年撮影2011年公開映画『カリーナの林檎』チェルノブイリ原発事故は1986年4月▽カリーナは、ベラルーシ共和国のホイニキに住むおばあちゃんが大好きで夏休みに遊びに行く。キノコも木の実も林檎も美味しい。だけどホイニキには子どもはいない。大きな町ミンスクに帰るとお土産の林檎は捨てられる。友達もいない。ママはガンで死にそう。昔、ホイニキの隣の町チェルノブイリの森で、悪い魔法使いが毒をまいた。カリーナも病気になる▽日常が失われる悲しみ。2012年発行2025/11/17
Cinejazz
18
〝わたしはカリ-ナ。夏休みに、お婆ちゃんの家に来てるの。ここは、ベラル-シ共和国のホイニキというところ。きれいな森、美しい湖、木々には林檎がみのる村。けれど、ここには、子供がいない…「お母さんは、なぜ病気になったの?」お母さんは、すこし考えてから、こう言った「ホイニキから少し離れた処に、チェルノブイリという処があってね。そこに棲む悪い魔法使いが、毒をまき散らしているからよ」...「その毒を吸ったから、病気になったのね...悪い奴❢ どうして、そんなことするの?」...お母さんは、困ったように首を振った〟↓2025/11/20
みー
8
カリーナは分からない。森の中の魔女の事。どうして皆を苦しめるのか・・カリーナは皆の幸せを願い、森へ行く。魔女に会いに・・カリーナは知らない・・魔女の正体を・・決して会ってはいけない魔女だと言う事を・・他館より。2017/05/18
絵本専門士 おはなし会 芽ぶっく
7
チェルノブイリのその後を、カリーナという少女を通して映画化したものの絵本版。夏休みカリーナは、ベラルーシの村に住むおばあちゃんを訪ね、一見変わっていない村の姿を目にしますが…。2023/04/03
かいゆう
5
チェルノブイリの原発事故から27年。ウクライナの隣国ベラルーシに住む女の子の話。きれいな森、美しい湖、木々にはりんごの実る村…。だけど子どものいない村。次々とガンを発病し、家族が一緒にいられない。見えない放射性物質に、いまだに脅かされている。この恐怖はいつなくなるんだろう?福島も汚染水漏れが絶えないし、10年後、20年後はどうなっているんだろう?敏感過ぎるのもよくないかもしれないけど、日本人の意識はちょっと低いのかなと感じます。チェルノブイリは、もう遠い国の話とは言えないですね。2013/10/03




