出版社内容情報
◎NHK<ラジオ深夜便>の
人気コーナー、待望の文庫化!
◎読売新聞(2/25)でも激賞!
◎明るく前向きに生きることに疲れた人へ。
病気、事故、災害、あるいは、
失恋、挫折、そして孤独……
人生における受け入れがたい現実に
直面した時、人は絶望します。
古今東西の文豪たちも
例外ではありません。
絶望に行き当たり、絶望を見つめ、
絶望の中で書き留められた珠玉の言葉たち。
本書では、そんな文豪・偉人たちの
「絶望に寄り添う言葉」から
生きるヒントを探します。
カフカ、太宰治、芥川龍之介・・・
絶望の淵で放った言葉は
どんな言葉よりも力強く、心に響く。
<文豪・偉人の名言を収録!>
カフカ、ドストエフスキー
ゲーテ、太宰治
芥川龍之介、シェークスピア
中島敦、ベートーヴェン
向田邦子、川端康成
ゴッホ、宮沢賢治など
内容説明
文豪・偉人たちの「絶望に寄り添う言葉」から生きるヒントをさがす。NHK“ラジオ深夜便”の人気コーナー、各回完全収録+α!
目次
絶望名言 カフカ
絶望名言 ドストエフスキー
絶望名言 ゲーテ
絶望名言 太宰治
絶望名言 芥川龍之介
絶望名言 シェークスピア
絶望名言 中島敦
絶望名言 ベートーヴェン
絶望名言 向田邦子
絶望名言 川端康成〔ほか〕
1 ~ 1件/全1件
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ふっかー@Book Fair読書会
12
【苦悩を突き抜けて歓喜にいたれ…ない時もある!】カフカ、ゲーテ、向田邦子など、作家たちが遺した"絶望"の言葉を深堀り。文学紹介者・頭木弘樹さんと川野一宇アナの掛け合いが優しく、時に鋭い▼人間のひとりひとりがそうであるように、言葉もいくつもの顔を持つ多面体なのだと思わされる。表面をなぞるような名言集とは、一味違う。2023/07/06
MICKE
11
開高健が、文学とは病の産物なんじゃないか、というようなことを言っていたが、芸術も然り、明けない夜もあるという真実に気付かせてくれる。中島敦をもう少し読んでみようと思う。2023/09/22
takka@乱読
11
物語の登場人物は理不尽な壁にぶつかり、それにどう立ち向かうかが描かれる。そして、悪の親玉を倒す勧善懲悪や未来に羽ばたく「成功」「希望」の物語として終わることが多い。しかし、その裏には過程にある「絶望」があることによって心に響くものになっている。そして、現実で生きていく中でもさまざまな困難や苦しみ・悩みに遭うが即座に解決することは少ない。身近にもかかわらず過程としてスルーされがちな「絶望」に向き合うことを著者はこの本も含め数々の著作できっかけを与えてくれる。ラジオを聴くようにゆっくりこの本に触れてほしい。2023/06/04
イコ
4
絶望する人間には洗練された言葉がよく効く薬になることもあるだろう。自殺ってのは第三者にとっては青天の霹靂なので、内面を知ることも出来ない、後から考えても分からない、他者が助けになることは少ない。そんな時心に直接働きかける言葉の力は強いだろう。ページ数は多いけど、他にも収録されてない話がありそうなので読んでみたい。2023/09/25
しゅー
4
★★★『決定版 V字回復の経営』のチェイサーとして読んでいた。なんちゅー組み合わせじゃ。三枝匡さんには申し訳ないけど、己を捨てて会社へ滅私奉公みたいな物語は今の自分にしっくりこない。難病に苦しみドストエフスキーで救われる頭木弘樹さんのエピソードのほうが素直に受けいれられた。病室で患者さん全員がドストエフスキー読んでる光景を目にした看護師さんの姿を想像して笑いがこみあげる。本書は読書案内としても素晴らしい。早速、『宮沢賢治の真実』を買ってしまった。そして、さだまさしの初期の楽曲の歌詞を読んでその重さに驚く。2023/06/11