内容説明
“九九と百マス計算は、色で覚えて大得意”“あいうえお順で並んだ席順は、廊下側がカラフルで窓側が静か”“鎌倉幕府の将軍の名前はみんなピンク色だから大混乱!?”共感覚をもつ女子大生の驚きいっぱいの手記!
目次
第1章 なんで男の子の色の名前なの?
第2章 私はどうやって共感覚者になったのか
第3章 色鮮やかなスクールライフ
第4章 初心者でもわかる!共感覚FAQ
第5章 それを知ってからのこと
第6章 実験、そして新たな発見
第7章 1週間はまあるいわっか
著者等紹介
望月菜南子[モチズキナナコ]
1999年東京都生まれ。物心ついた頃から文字や数字に1つずつ色を感じながら暮らしてきた。17歳の時に初めて、それが共感覚と呼ばれる稀な感覚であることを知る。現在、大学3年生(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
れっつ
38
共感覚のある、現在大学3年生の望月菜南子さんの手記。彼女は3〜4歳の頃から数字や文字に色が見えた。他の皆もそうだと思い込んでいたが17歳、それが自分だけの特別な感覚だと知って、輝く個性を認識。色で記憶するため、似た色が覚えづらかったり、見えている色とは違う色を割り当てられると混乱する難はあるが、メリットも多い。彼女の日常はカラフルに彩られている。自分の共感覚を様々な角度から調べてもらったことで、彼女がより自己肯定感を持ってワクワクしながら生きているのが本当に素敵。子どもへの接し方の気づきにもなる1冊。 2020/10/24
ブルちゃん
36
共感覚を持つ大学生のお話。あたりまえの事が混乱を招いてしまう可能性。勉強になりました☺️!2024/07/06
かおりん
33
文字や数字に色が見える「共感覚」を持つ著者の手記。当たり前の感覚が違うことに気付いたのは17歳。小さい頃からの事や、ホームビデオの姿、学校での出来事などを掘りおこして考察している。九九は色で覚えるから得意だったとか、顔文字の見え方とか、共感覚は人によって様々だとか興味深く読めた。大学での研究対象になった経緯や、それをおもしろがる著者の心意気がいい。これからも奇跡の感覚を楽しんでいってほしい。2021/04/04
うー
23
初めて知った『共感覚』。文字や音に色が見える人。文字ひとつひとつに色が見える、それが当たり前だと思っているから他の人が見えてないなんて思いもしなかったなんて、まさに当人しかわからない感覚だよな。自分の「当たり前」が気持ちよく崩れていった。2020/10/25
misalyn
19
職場に“文字に色がついて見える”人がいて「あなたの名前は黄色」と言われたことはあったが、実際には何も理解していなかったのだなぁ。色聴と色字は知っていたけど、痛みに色を感じたり味に形を感じたり幾つかの共感覚を重ねて持っている人もいるらしい。共感覚で生活するのはさぞかし不便だったり大変な苦労があるのだろうなと思っていたが、望月さんがありのままで楽しそうに生きている様子に触れ、勝手な思い込みはいけないと思った。もっと研究が進んで共感覚について広く知れ渡り、お互いに生き易さを探れる世の中になると良い。図書館本2021/11/13