内容説明
永田町を変えた“運命の出会い”“大きな転機”“裏切りと罵倒”を見続けてきた敏腕記者の記録!長期政権の実力をどこで蓄えたか?したたかで老獪な手腕に、産経前政治部長が肉薄!官邸2700日麻生太郎、菅義偉らの過激な修羅場。
目次
序章 安倍「一強」の秘密
第1章 頑固で過激―政治家安倍晋三の素顔
第2章 最大派閥・清和研の内幕
第3章 人生最大の試練
第4章 政権交代、悪夢の日々
第5章 政治生命復活と長期政権への布石
終章 したたかな成長と、長期政権の功罪
著者等紹介
石橋文登[イシバシフミト]
政治ジャーナリスト、産経新聞前編集局次長兼政治部長。1966年、福岡県生まれ。90年、京都大学農学部を卒業後、産経新聞社に入社。奈良支局、京都総局、大阪社会部を経て2002年に政治部に異動。拉致問題、郵政解散をはじめ小泉政権から麻生政権まで政局の最前線で取材。政治部次長を経て、編集局次長兼政治部長などを歴任。2019年4月、同社を退社。6月から千葉工業大学審議役(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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なかしー
30
ヨイショ本。2022/07/11
hk
19
元産経新聞・政治部記者による「政局・回顧録」だ。「政局」とは政治家とそのステイホルダーによる、内輪の陣取りゲームのこと。「政策」とは政治家や官僚が国民に示す方針のこと。本書は前者であることに留意されたし。概ね2000年から2018年、つまりは小泉政権から自民党下野そして目下の「安倍一強政権」まで駆け足で振り返っている。 どうだろうか。 これは豆知識集として面白いのではないか。 例えば「自民党の獲得得票数は2600万前後で一定」「郵政民営化は政策ではなく、小泉純一郎による復讐劇?」といった雑学が身についた。2019/12/15
yahiro
6
面白かった。政治家の話、しかも安倍政権の批判本かと思い、適当に読もうと思ったのだが、中身は全然違った。著者の仕事人生を振り返りながら、森首相、小泉首相、そして悪夢の民主党政権までを振り返り、なぜ安倍政権がこれほどまで強力になったのかをわかりやすく解説してくれる本だった。各総理の印象は、同時期に外交官であった佐藤優氏の評価とも一致する部分があり、さらに信ぴょう性が高い、と個人的には思う。2019/08/06
バルジ
5
元産経新聞政治部の著者がその豊富なエピソードで自民党政権の裏側を描く。多分に漏れず民主党政権を極めて激しく批判しやや食傷気味であるが、安倍晋三、麻生太郎といった大物政治家に食い込み自民党の権力政治を知る事ができる。豊富なエピソードで楽しく読めるが印象深いのは、郵政政局時の大村秀章が今後の政局を完全に言い当ており、優れた政局観の持主であったというエピソード。テレビによく出ていた印象しか無かったが政局の読みは鋭い点に驚きを禁じ得ない。2022/05/07
PINGE
4
安倍麻生間の伝令役を担った山口氏の文章を読んだ時も思ったが、黒シャツ氏が安倍・麻生(・中川さん)の懐に入って裏で歴史を作っていた?と思うくらい。異色の経歴が、そこらの政治ジャーナリストとは一味違う才能を醸成したのだろうか。安倍に絶妙なアドバイスを授けたり時には麻生を怒らせたりするくだりが面白かった。そして中川への想い、小泉の「怨念」。 最も重要と思ったのは、著者が人権擁護法案の危険さに注目し安倍に警告(相談、助言)したという部分。 巻末の予測通り内外に緊迫が走っている現在から向こう特に要注意だと思った。2021/03/01